外壁の防水塗装が家を守る！塗装が必要なタイミングと費用を解説

外壁には、雨風や紫外線から住宅を守る役割がある。

しかし、その外壁にひび割れなどの問題が生じると、水の侵入や雨漏りの原因になり、本来の役割を果たせなくなるため注意が必要だ。

そこで検討すべきなのが「外壁の防水塗装」である。

本記事では、外壁の防水塗装とは何か、どのような効果があるのか、費用相場はいくらなのかなど、外壁の防水塗装についてまとめたので、ぜひ参考にしてみてほしい。

外壁の防水塗装とは？

外壁塗装業者が施工する防水塗装（防水工事）とは一般的に、屋上やバルコニーなどの床面に、ウレタン材や塩化ビニール材などの防水材を塗布する工事のことだ。

こうした防水剤は伸縮性に優れており、弾性の高いプラスチックのような質感を持っている。防水性が非常に高く、床面が雨水にさらされないため、住宅の耐久性を保つことができる。

ただし、本記事で解説している外壁の防水塗装とは防水剤を使用したものではなく、「防水機能の高い塗料」を使用して施工する外壁塗装のことだ。

使用される塗料は「弾性塗料」と呼ばれ、他の外壁塗装用の塗料と比べて伸縮性がある。

この弾性塗料を使って下塗り・中塗り・上塗りを丁寧に行うことで、外壁の防水機能を高められるのが、本記事で解説している外壁の防水塗装だ。

外壁の防水塗装の効果は？防水機能が低下するとどうなる？

外壁の防水機能が低下すると、住宅に対してさまざまな悪影響が発生する。ここでは、外壁の防水機能が低下した場合の悪影響と、外壁の防水塗装の効果について解説する。

外壁の防水機能の低下による悪影響

住宅の外壁は、紫外線や乾燥、振動などさまざまな環境下に置かれている。目には見えないが、外壁は常に何らかの負荷を受けているのだ。

こうした負荷が少しずつ積み重なることで、外壁にひび割れや塗料の剥がれなどの問題が生じるときが来る。

このとき、防水機能の低い塗料を使用していると、外壁の水が侵入しやすくなり、ゆくゆくは雨漏りや外壁そのものの劣化といった問題に発展していく。

ちなみに、外壁塗装で使用される一般的な塗料の防水機能はそこまで高くない。

耐用年数は10〜15年ほどなので、定期的にメンテナンスを実施しなければ、外壁そのものの劣化につながってしまう。

だからこそ、外壁塗装を行うときは外壁の防水塗装を検討する必要がある。

外壁の防水塗装を行う3つの効果

外壁の防水塗装を行うと、以下の3つの効果を得られる。

1. 外壁の劣化を防ぐ

前述のように、住宅の外壁は紫外線や乾燥、振動など目には見えない負荷が常にかかっている。こうした負荷から外壁を守る役割を持っているのが「塗料」だ。

塗料の中には防水機能が高いもの、紫外線を弾きやすいものなど、さまざまな特性を持った商品がある。

防水機能が高い塗料を選ぶことで、雨水から外壁を守ることができ、外壁の劣化を防ぎやすくなる。

2. 雨水の侵入を防ぐ

外壁の防水塗装で使用される弾性塗料は、一般的な塗料に比べて伸縮性が高い。

したがって、外壁にちょっとしたひび割れが発生しても、弾性塗料ならひび割れに合わせて塗料が伸長するため、雨水の侵入を防ぐことができる。

一方で、伸縮性の低い塗料の場合、外壁にひび割れが発生すると塗料にもひび割れが発生しやすい。

雨水が侵入しやすくなり、結果として外壁の劣化を早めたり、雨漏りの原因になったりする。

3. 住宅の耐久性を保つ

一般的に30年以上の使用が想定される住宅だが、外壁の耐久性はそこまで高くない。「耐久性が高い」とされているタイル外壁やALC外壁でも、耐用年数は10〜15年ほどだ。

こうした外壁の耐久性を高められるのが外壁の防水塗装であり、防水塗装を施工することで、住宅そのものの耐久性を保てるようになる。

以上が、外壁の防水塗装を行う3つの効果だ。これらの効果を得て外壁や住宅の耐久性を保つためにも、外壁の防水塗装を検討してみよう。

外壁の状態をチェックしよう！防水機能低下のサインとは

外壁の防水塗装を行うにあたっては、まずは外壁の状態をチェックすることが大切だ。

防水機能が低下しているサインを見つけたら、外壁の防水塗装をすぐに検討しよう。ここでは、防水機能低下のサインを紹介する。

すぐ対処すべき防水機能低下のサイン

以下の3つのサインは、防水機能が大きく低下している証拠であり、すぐ対処すべきサインとして参考にしてほしい。

チョーキング現象

チョーキング現象とは、手で外壁を撫でたときに、手のひらに白い粉が付着する現象のことだ。

紫外線や雨風などによって塗料がひどく劣化し、粉状になっているために発生する。

チョーキング現象は塗料の防水機能や紫外線防止機能が限界を迎えている証拠なので、外壁の防水塗装を早急に検討すべきサインだ。

幅0.3mm・深さ5mmを超えるクラック

外壁に生じるひび割れを「クラック」と呼ぶ。その中でも、幅0.3mm・深さ5mmを超えるクラックは、外壁へのダメージが特に大きいものとして注意が必要なサインだ。

外壁に大きなクラックが生じると塗装にもひび割れが生じ、雨水が侵入しやすくなる。

紫外線のダメージを外壁が直接受けることにもなるため、外壁の防水塗装を早急に検討すべきサインだ。

シーリングの縮みや割れ

外壁のシーリング（コーキング）とは、サイディングボード（外壁の仕上げ材）の目地を埋める材料のことだ。

シリコン素材やポリウレタン素材など撥水性・伸縮性の高い材質を使用し、雨風から外壁を守る役割がある。

このシーリングに縮みや割れが発生していると、サイディングボードの目地から雨水が侵入しやすくなるため、これも外壁の防水塗装を早急に検討すべきサインだ。

放置すると防水機能の低下につながるサイン

以下の4つのサインは、放置すると防水機能の低下につながる恐れのあるサインとして参考にしてほしい。

外壁の汚れ

赤水やホコリ、排気ガスなどによって外壁は少しずつ汚れていく。汚れが蓄積すると紫外線を吸収しやすくなり、塗装の劣化が進みやすい。

したがって、外壁の汚れが蓄積しないよう定期的な洗浄を行い、きれいな状態を保つようにしよう。

幅0.3mm・深さ5mm以下のクラック

幅0.3mm・深さ5mm以下のクラック（ひび割れ）を「ヘラークラック」と呼ぶ。ヘラークラックは外壁・住宅に大きな影響はないとされているが、経年によって状態が悪化する可能性が高い。

したがって、ヘラークラックが発生した場合でも、外壁の防水塗装を早めに検討するといいだろう。

塗装の剥がれ・色あせ・ふくれ

塗装の剥がれ・色あせ・ふくれは、紫外線や雨風などによる負担、施工不良などによって生じる現象だ。

これらは塗料の防水機能が低下し始めているサインであり、外壁の防水塗装を早めに検討するといいだろう。特に、外壁塗装の剥がれは外壁が剥き出しになるため注意が必要だ。

外壁にカビ・コケが発生している

湿気がこもりやすく日当たりの悪い場所では、外壁にカビ・コケが発生することがある。カビ・コケが発生すると紫外線を吸収しやすくなり、塗料の劣化を加速させる原因になる。

外壁にカビ・コケが発生している場合も、外壁の防水塗装を早めに検討するといいだろう。

外壁の防水塗装で注意すべきポイント

外壁の防水塗装を行うときは、注意すべきポイントが5つある。ここではそのポイントを解説するので、外壁の防水塗装で後悔しないために参考にしてほしい。

塗装の工法によって特徴が異なる

まず、外壁の防水塗装は工法によって特徴が異なる。主な工法とそれらの特徴は以下のとおりだ。

工法	特徴
単層弾性塗装	外壁と弾性塗料の密着性を高めるシーラー塗装で下塗りを行い、弾性塗料で中塗り・上塗りを行う。複層弾性塗装よりも費用を抑えられる。
複層弾性塗装	外壁と弾性塗料の密着性を高めるシーラー塗装で下塗りを行い、弾性塗料による中塗り2回、上塗り2回の計5回塗装を行う。塗膜が厚くなるため、単層弾性塗装よりも防水機能を高められる。
微弾性塗料塗装	外壁と弾性塗料の密着性を高めるシーラー塗装と、下地の凸凹を埋めるフィラー塗装の両方の性質を持った日弾性塗料を使用する。塗装回数が少なく、単層弾性塗装よりも費用を抑えられる。

このように、外壁の防水塗装は工法によって特徴が異なるため、外壁の状態や予算に合わせて最適な工法を選ぼう。

防水塗装に向かない外壁がある

外壁の中でも、サイディングボードを使用した外壁は防水塗装に向かない傾向がある。

サイディングボードは断熱性が高く、夏場は外壁表面の温度が高くなりやすい。

その結果、塗膜内部で水分が発生し、水分が溜まり、塗膜のふくれや剥がれといった問題が発生しやすいためだ。

また、サイディングボードの目地にあるシーリングに防水塗装を施すと、「ブリード現象」と呼ばれる表面が黒く汚れる現象が起きる可能性もあるため、注意が必要だ。

補修工事が必要になることがある

外壁の防水塗装を行うにあたって、外壁の補修工事が必要になることがある。

たとえば、外壁に大きなクラック（ひび割れ）が生じていると、防水塗装だけではカバーできない可能性がある。

このとき、クラックの補修を行ってから防水塗装を施行するため、想定よりも費用が高くなるかもしれない。

自分で行わず外壁塗装のプロに任せる

費用を抑えるために、外壁の防水塗装を自分で行う人もいる。しかし、外壁塗装は建物や外壁の構造を熟知していなければ、塗装しても十分な性能を発揮できないケースが多い。

また、外壁塗装には事故の危険性もあるため、自分で行わず外壁塗装のプロに任せるようにしよう。

塗布量と乾燥時間を業者に確認する

外壁の防水塗装を行うときは、塗布量と乾燥時間が重要なポイントだ。塗布量が十分でないと本来の防水機能を発揮できない。

また、塗料が乾燥しないまま中塗り・上塗りなどを行うと、硬化不良になり、本来の防水機能を発揮できなくなってしまう。

そのため、外壁の防水塗装を依頼するときは、塗布量はどれくらいか（塗料を何缶使用するのか）や、乾燥時間は十分かどうかを業者にしっかりと確認しておこう。

外壁の防水塗装にかかる費用

外壁の防水塗装を行うにあたって、「費用はいくらかかるのか？」を気になっている人も多いだろう。ここでは、外壁の防水塗装にかかる費用と、注意点を解説する。

一般的な外壁塗装よりも2〜3割ほど高い

外壁の防水塗装は、使用する塗料や塗布面積などによって異なる。まず、一般的な外壁塗装の費用相場を見てみよう。

以下は、外壁塗装パートナーズが取りまとめた、外壁塗装にかかった費用のデータだ。

外壁塗装にかかった費用の割合
50万円未満	4.9%
50〜74万円	5.4%
75〜99万円	28.5%
100〜124万円	28.5%
125〜149万円	18.7%
150〜174万円	9.3%
175〜199万円	2.8%
200〜224万円	1.4%
225〜249万円	0.2%
250〜274万円	0.0%
275〜299万円	0.2%
平均価格	113万円

外壁塗装の平均費用は「113万円」だ。外壁の防水塗装の場合は、一般的な外壁塗装の2〜3割ほど高いと考えておこう。

つまり、一般的な外壁塗装の費用が113万円なら、外壁の防水塗装の費用は「135万6,000円〜146万9,000円」ほどになる可能性が高い。

これは、一般的な塗料に比べると、外壁の防水塗装に使用する塗料の単価が高いためだ。

外壁の防水塗装にかかる費用の内訳

外壁の防水塗装にかかる費用の内訳も確認しておこう。主な内訳とその割合は、以下のとおりだ。

外壁塗装費用に占める割合
材料費（塗料含む）	20％
足場の設置・解体	20％
作業にかかる人件費	30％
全体の運営費・諸経費※	30％

外壁の防水塗装にかかる費用の細かい内訳については、依頼する外壁塗装業者にしっかりと確認しよう。

塗装費用が高すぎる・安すぎる場合は注意が必要

外壁の防水塗装を行うにあたって、外壁塗装業者から見積もりを受け取ったとき、塗装費用が「高すぎる」または「安すぎる」という場合は、十分に注意してほしい。

一般的な相場と比べて費用が高すぎる外壁塗装業者は、「できる限り多めに利益を取ろう」と考えている可能性が高い。

そうした外壁塗装業者の見積書は、費用項目が大雑把にしか書かれていないケースが多いので注意しよう。

また、塗装費用が安すぎるケースにも注意が必要だ。外壁塗装はどの業者が実施しても一定のコストがかかるため、相場よりも著しく安いことはあり得ない。

塗装費用が安すぎる外壁塗装業者は、塗料を薄めたり、塗り回数を誤魔化したり、何らかの問題を抱えているので注意しよう。

相見積もりを取って費用相場を把握しよう

外壁の防水塗装を適正費用で依頼するために欠かせないのが「相見積もり」だ。

複数の外壁塗装業者から見積もりを取り、それらを比較することで、費用相場を把握したり適正費用を見極められたりする。

具体的には、3社以上の外壁塗装業者から見積もりを取ることをおすすめする。

ただし、複数の外壁塗装業者から見積もりを取るのは手間と時間がかかりやすい。そこで、外壁塗装の一括見積もりサイトを利用しよう。

外壁塗装の一括見積もりサイトを利用すると、外壁の材質や状態、希望する塗装などを一度伝えるだけで、複数の外壁塗装業者から同時に見積もりを取れる。

相見積もりにかかる手間と時間を削減できるため、外壁の防水塗装を行うにあたっては、まず一括見積もりサイトを利用してみよう。

外壁の防水塗装をするなら、一括見積もりサイトがおすすめ！

それでは最後に、外壁の防水塗装を行うにあって利用をおすすめする一括見積もりサイトを3つ紹介する。

それぞれの特徴やメリットを解説するので、相見積もりを行うためにぜひ利用してほしい。

ぬりマッチ

「ぬりマッチ」を運営しているのは、東証グロースに上場しているリビン・テクノロジーズ株式会社だ。

ぬりマッチの他にも複数の不動産系一括査定サイトを運営しており、全国的に知名度のある企業だ。

ぬりマッチには全国900社以上の外壁塗装業者が加盟しており、1回の一括見積もり依頼で最大4社の業者を紹介してもらえる。

外壁の防水塗装を検討し始めたら、まずはぬりマッチで一括見積もりを依頼してみよう。

ぬりマッチは独自の審査基準を設けており、基準をクリアしない外壁塗装業者は加盟できない。

厳選された外壁塗装業者だけが加盟しているため、比較的安心して利用できるのがぬりマッチの大きな特徴だ。

また、ぬりマッチには専門アドバイザーがいるため、外壁の状態をヒアリングした上で複数の外壁塗装業者から見積もり取ってくれる。

「外壁の防水塗装を初めて依頼する」という人も安心だ。

ヌリカエ

「ヌリカエ」を運営しているのは、東証スタンダードに上場している株式会社Speee（スピー）だ。

外壁塗装の他にも不動産売買やリフォームなど、さまざまなプラットフォームを運営している。

ヌリカエは5,000社もの外壁塗装業者が加盟しているため、幅広い業者から相見積もりできることが大きなメリットだ。

ぬりマッチ同様に最大4社から同時に見積もりを取れるため、ぬりマッチと併用して最大8社から同時に見積もりを取ってみよう。

また、ヌリカエは匿名でのチャット相談に対応している。LINEのようなトーク画面で外壁塗装に関する情報を入力するだけで、専門アドバイザーと情報共有できるのがおすすめポイントだ。

市区町村が実施している助成金・補助金の情報も得られるので、外壁塗装の費用を抑えられる可能性がある。

加盟している外壁塗装業者は多いが、登記簿の確認や代表者の身元など、厳しい審査をしっかりと実施しているので、安心して利用してほしい。

タウンライフ 外壁塗装

「タウンライフ 外壁塗装」を運営しているのは、注文住宅やリフォームなどのプラットフォームも運営しているタウンライフ株式会社だ。

タウンライフ 外壁塗装の加盟社数は600社以上と少なめだが、その分、厳選された外壁塗装業者が加盟している。

一括見積もりサイトの運営実績は12年以上あり、信頼のおけるサイトと言えるだろう。

また、タウンライフ 外壁塗装は見積もりを取る外壁塗装業者を自分で決められるメリットがある。

ぬりマッチやヌリカエは提供した情報に対して最適な外壁塗装業者が自動的にマッチングされるため、「見積もりを取る外壁塗装業者を自分で決めたい」という人には、タウンライフ 外壁塗装がおすすめだ。

一括見積もりを取ると、「リフォーム補助金まるわかりBOOK」と「成功するリフォーム7つの法則」を特典としてもらえるのも嬉しいポイントだ。

外壁の防水塗装に加えて、住宅リフォームも検討している人はタウンライフ 外壁塗装でためになる情報を獲得しよう。

外壁の防水塗装は一括見積もりサイトを利用しよう

本記事では、外壁の防水塗装とは何か、どのような効果があるのか、費用相場はいくらなのかなど、外壁の防水塗装について解説した。

外壁の防水塗装は、外壁の防水機能を高め、外壁や住宅そのものの耐久性を保つために欠かせない。

そのため、外壁のメンテナンス時期が近づいたら、外壁の防水塗装をぜひ検討してほしい。

ただし、本記事で解説した「防水機能低下のサイン」が現れている場合は、メンテナンス時期を待たずに外壁の防水塗装を検討しよう。

外壁の防水塗装を行うにあたってはまず、費用相場を把握した上で、適正費用で依頼できる外壁塗装業者を探すことが肝心だ。

1社ずつ見積もりを取るのは手間と時間がかかるため、外壁塗装の一括見積もりサイトを利用するといいだろう。

外壁塗装初心者なら、まずはぬりマッチとヌリカエから合計最大8社の見積もりを取り、費用相場の把握を行おう。

「見積もりを取る外壁塗装業者を自分で決めたい」という人は、タウンライフ 外壁塗装を利用しよう。