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実家を売るなら「買取」がおすすめ!実家買取の進め方、仲介と迷った時の判断基準を紹介

この記事で解決できるお悩み
  • 実家を売るなら買取と仲介のどちらが良いかわからない
  • 実家買取の流れや注意点を知りたい
  • 実家を高く買取してもらう方法が知りたい

「空き家となった実家を単に所有し続ける」ことは、ひとつの社会問題にまで発展している。

国土交通省の調査によれば、日本の空き家数は約900万戸(2023年時点)に達した。

そして、その数は年々増加している。

【国土交通省「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概算集計(速報集計)結果)をもとに作成】

特に相続した実家を放置すれば、建物の老朽化や治安の悪化、さらには「特定空き家」に指定されて税負担が増すリスクまで抱えることになる。

「単に所有し続ける」メリットは1つもないため、活用予定のない実家は早めに売却を検討すべきだ。

そこで本記事では、実家売却の選択肢として特におすすめの「買取」について、そのメリットや進め方、仲介との違いを徹底解説する。

この記事を読んで実践すれば、空き家となった実家の悩みを解消でき、経済的・精神的な負担から解放されるだろう。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

目次

実家を売るなら買取がおすすめ

実家を売却する方法としては、一般的な「仲介」と「買取」の2つの選択肢がある。

  • 仲介
    • 不動産会社が買主を探して売主と結びつける方法
  • 買取
    • 不動産会社が直接購入する方法

空き家となった実家を売るなら、以下6つの理由から「買取」がおすすめだ。

  • 売却成立までのスピードが圧倒的に早い
  • 仲介手数料がかからない
  • 「契約不適合責任」が免除される
  • 修繕・解体工事の手間やコストがかからない
  • 家具の引き取りを依頼する必要がない
  • 条件の悪い実家でも買取してもらえる可能性が高い

それぞれ詳しく見ていこう。

売却成立までのスピードが圧倒的に早い

買取での実家売却は、仲介と比較して圧倒的にスピードが早い。

売却成立までにかかる期間の目安は以下のとおりだ。

  • 仲介:数ヶ月~1年以上
  • 買取:数日~1ヶ月程度

仲介の場合、買主が見つかるまでに数ヶ月から場合によっては1年以上かかることもめずらしくない。

その間も固定資産税や管理費などの負担が続くうえ、売れ残りが長引けば「この物件は何か問題があるのでは」と疑われ、さらに売れにくくなる悪循環に陥りがちだ。

一方、買取の場合は査定から最短で数日〜1ヶ月程度で売却が完了する。

なぜ期間がこれだけ短くなるかというと、買取業者が直接実家を買い取るため、「買い手を探す」ための時間が一切必要ないからだ。

遠方に住んでいて管理が困難な場合や、固定資産税の発生タイミング(年始)が近づいているなど、早く売りたいケースでは「買取」がベストな選択肢となるだろう。

仲介手数料がかからない

買取を選ぶ2つ目のメリットは、仲介手数料がかからない点だ。

仲介による売却では、成功報酬として売買価格の3%+6万円の仲介手数料が発生する。

例えば実家を仲介で2,000万円の価格で売却した場合、仲介手数料は約72万円になる計算だ。

(2,000万円×3%+6万円)×1.1=72.6万円(税込)

一方、買取の場合は不動産会社が直接買主となるため、このような仲介手数料は一切発生しない。

買取価格は仲介での売却価格より安くなる傾向がある。

しかし仲介手数料がかからないことを考慮すると、実質的な手取り額の差は思ったほど大きくないケースも少なくない。

特に高く売れる実家ほど、仲介手数料の節約効果は相対的に大きくなるだろう。

「契約不適合責任」が免除される

買取のもう一つの大きなメリットは、「契約不適合責任」(旧「瑕疵担保責任」)が免除されることが多い点だ。

一般的な仲介での不動産売買では、引き渡し後に以下のような不具合が見つかった場合、売主が責任を負わなければならない。

  • 雨漏りや漏水の発生
  • 白アリ被害や木材の腐食
  • 基礎のひび割れや構造上の欠陥
  • 設備の故障や不具合
  • シロアリ被害
  • 建物に関する法的な問題(建築基準法違反など)
  • 地盤沈下や土壌汚染の問題

この責任は売却後、最長で10年間続くため、長期にわたって損害賠償を請求されるリスクと隣り合わせになる。

そのため心理的な負担も大きくなるだろう。

一方で、買取では多くの場合「現状渡し」が条件となり、契約書に「契約不適合責任免除」の特約が記載される。

つまり、引き渡し後に何らかの不具合が見つかっても、売主が責任を負う必要はないわけだ(※)。

特に築年数が古い実家や、状態をあまり把握していない相続物件の売却では、将来的なトラブルを避けるためにも買取を選択するとよいだろう。

修繕・解体工事の手間やコストがかからない

実家を仲介で売却する場合、買い手が見つかりやすくするために内装のリフォームや外壁の塗り替えなど、さまざまな修繕工事が必要になることが多い。

場合によっては数百万円規模の費用がかかることもある。

しかし、かけたお金を回収できるほど、実家を活用できないケースも少なくないのが実情だ。

一方、買取業者は「現状のまま」で買い取ってくれるため、こうした修繕費用は一切不要。

買取業者は自社でリフォームや解体を行うノウハウを持っているため、どんな状態でも対応可能だ。

「実家を解体して更地にしてから売却した方がよい」と考える人もいるが、更地にするための解体費用も一般的に100万円〜300万円ほどかかる。

築年数が古く老朽化が進んだ実家では、修繕や解体のコストを考えると買取の方がトータルでお得になるケースがほとんどだ。

手間やコストをかけずに実家を手放したい人は買取を選ぼう。

家具の引き取りを依頼する必要がない

実家の売却で意外と厄介なのが、家具や家電などの処分だ。

仲介での売却では、基本的に家財道具はすべて撤去して引き渡す必要がある。

遺品整理業者に依頼すれば10万円〜30万円ほどの費用がかかり、自分で行う場合でも粗大ごみの処分費用や労力の負担は避けられない。

一方で買取業者の多くは、家財道具付きでの買取にも対応している。

「家財道具の引取無料」をうたう業者に依頼すれば、遺品整理の手間とコストを大幅カットできるだろう。

特に遠方に住んでいて実家の片付けが困難な場合や、親の思い出の品々を一つひとつ仕分ける精神的な負担を避けたい場合には、買取を選ぶのがおすすめだ。

条件の悪い実家でも買取してもらえる可能性が高い

買取業者は以下のような「一般的な買主が敬遠するような条件の物件」でも、積極的に購入してくれるケースが多い。

  • 築年数が古い(30年以上など)
  • 駅から遠く、交通の便が悪い
  • 間取りや設備が時代遅れ
  • 再建築不可物件に該当する
  • 接道義務を満たしていない
  • 敷地の形状が不整形で扱いづらい
  • 傾斜地・高低差がある
  • 共有名義など権利関係が複雑化している

一般の買主は自分が住むために購入することが多く、条件の悪い物件は避ける傾向にある。

一方、買取業者はリノベーションや建て替えのノウハウを持っているため、物件の潜在的な価値を見出して値段をつけられるのだ。

また、買取業者によって得意分野が異なるため、ある業者が買取を断っても別の業者が買い取ってくれる可能性もある。

「この実家は条件が悪くて売れないだろう」と諦める前に、まずは買取業者に相談してみるのがおすすめだ。

思いがけず良い条件で買取ってもらえるかもしれない。

注意:仲介より売却価格は安くなりがち

買取のデメリットとして、仲介での売却に比べて価格が安くなりがちな点が挙げられる。

これは一般的な買取業者が「売れ残るリスク」を負って購入し、リフォーム・リノベーションをしてから再販するビジネスモデルによるものだ。

買取価格は市場価格の70〜80%程度になりがちで、物件の状態や立地によってはそれ以下になることもある。

ただし、仲介手数料がかからないことを加味すると、実質的に残る金額の差はそれほど大きくならないケースも多い。

また「一括査定サイト」を利用すれば、複数の買取業者が自然と競合するため、仲介並みに査定額が高くなることも。

記事後半ではおすすめの一括査定サイトも紹介しているので、活用して実家を高く、手間なく売るための一歩を踏み出してみよう。

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実家の売却を「買取」か「仲介」かで迷った時の考え方

実家の売却方法に悩むのは当然のことだ。

「早く確実に売りたい」「少しでも高く売りたい」など、あなたの状況や優先事項によって最適な選択肢は変わってくる。

ここでは、買取と仲介のどちらが適しているかを判断するための考え方を見ていこう。

「立地」と「建物」の状態で買取か仲介か決めよう

実家の売却方法を決める際は、まず「立地」と「建物」の状態を客観的に評価してみよう。

この2つの要素によって、買取と仲介のどちらが有利になるかが大きく変わってくる。

立地のチェックポイント

立地は物件価値を左右する、もっとも重要なポイントと言っても過言ではない。

以下の点をチェックしてみよう。

  • 駅からの距離
  • バス停の有無と本数
  • 周辺の商業施設(スーパー、コンビニ、病院など)
  • 学校や公園への近さ
  • 治安の良さ
  • 日当たりや騒音などの住環境
  • 前面道路の幅員(4m未満だと建て替え制限あり)
  • 周辺の開発計画の有無

駅から徒歩10分以内で生活利便施設が充実している立地であれば、仲介でも買い手がつきやすく高値が期待できる。

一方、駅から離れていたり、買い物に不便だったりする場合は、買取の方が現実的な選択となることが多い。

建物のチェックポイント

立地の次に最適な買取方法を左右するのが「建物の状態」だ。

以下の点をチェックしてみてほしい。

  • 築年数(古いほど仲介が不利)
  • 構造(木造、鉄骨造、RC造など)
  • 耐震基準(旧耐震か新耐震か)
  • 設備の状態(キッチン、バス、トイレなど)
  • 内装の状態(壁紙、床材の傷みなど)
  • リフォームの必要性と予想コスト
  • 間取りの汎用性(特殊な間取りは売れにくい)
  • メンテナンス履歴(定期的に手入れされてきたか)

比較的新しい建物で、設備も最新のものであれば仲介での売却も検討できる。

しかし設備の老朽化が進んでいる場合は、リフォーム費用の捻出が難しければ買取の方が現実的な選択となるだろう。

これらの立地と建物の要素を総合的に判断して、「高く売れる可能性がある」と判断できれば仲介、「売れるまでに時間がかかりそう」であれば買取を選ぶ考え方が基本だ。

続いて、具体的にどんなケースが買取・仲介に向いているか見ていこう。

買取が向いている実家の特徴

以下のような条件に当てはまる場合は、買取を優先して検討するとよいだろう。

買取が向いている場合
  • 駅まで少し距離がある(徒歩15分以上が目安)
  • 周辺に商業施設や学校などが少ない
  • 築年数が古い(20年以上が目安)
  • 設備や内装が老朽化している
  • 高額なリフォームが必要な状態になっている
  • 間取りや構造に特殊な部分がある
  • 道路付けが悪い(接道が狭い、私道を通る必要があるなど)
  • 敷地形状が不整形である
  • 相続発生から時間が経過している

これらの特徴を持つ実家は、一般の買い手にとっては魅力が低く、仲介では売れ残りやすい。

買取業者は自社でリノベーションを行ったり、別の用途で再活用したりするノウハウがあるため、こうした条件の物件でも積極的に購入してくれる。

仲介では買い手が見つかりにくい物件は、買取がベストな選択肢となるだろう。

仲介が向いている実家の特徴

一方、仲介が向いている実家には以下のような特徴がある。

仲介が向いている場合
  • 駅から近い(徒歩15分以内が目安)
  • 周辺に商業施設や学校、公園などが充実している
  • 築10〜20年以内と比較的新しい
  • 設備や内装の状態が良好
  • 大規模なリフォームがいらない
  • 南向きで日当たりが良い
  • 間取りが一般的で使いやすい
  • 道路付けがよい
  • 整形地で使い勝手の良い敷地形状をしている
  • 売却を急ぐ必要がない

これらの条件を満たす実家は市場価値が高く、仲介で一般の買主を募った方が高値で売れやすい。

ただし、仲介でも半年以上売れない場合は、買取への切り替えを検討すべきだろう。

長期間売れ残ると「何か問題がある物件」というレッテルを貼られやすく、さらに売却が難しくなる悪循環に陥るリスクがあるためだ。

先ほどの条件を満たしていて高く売ることを優先したいなら、最初はいったん仲介で考えてみて、状況に応じて買取も考えてみてほしい。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

こんな時は実家の買取りを検討するべき!実家買取をするメリットとは

実家を相続したものの、自分では住む予定がなく売却を考えている人は多い。

しかし「いつ売るべきか」「どんな状況なら買取が適しているのか」と迷うケースも少なくないだろう。

ここでは、実家の買取を検討すべきタイミングと、実家を売るメリットについて詳しく解説する。

実家の買取を検討すべき7つのタイミング

実家の買取を検討すべきタイミングは人それぞれだが、以下のような状況では特に買取がおすすめの選択肢だ。

  • 親が施設に入る・介護が必要になるとき
  • 相続後に誰も住まないとき
  • 活用方法がないとき
  • 空き家になった実家の管理が負担になるとき
  • 固定資産税や維持費が重荷になるとき
  • 共有名義でトラブルが発生しそうなとき
  • 立地が悪く、今後売却が難しくなる可能性が高いとき

これらの状況にあてはまる場合は、早めに買取業者への相談を検討してみよう。

親が施設に入る・介護が必要になるとき

親が高齢者施設に入所したり、介護が必要になったりした場合、実家は空き家となることが多い。

そして老人ホームの月額利用料は10~20万円ほどかかるケースが多く、これが経済的に大きな負担となる。

さらに、介護が必要な状態で実家を空き家のまま放置すれば、維持管理の負担も重くなるだろう。

そのため、施設の入所費用や介護費用の捻出のため、実家を売却して現金化するのがひとつの選択肢となるわけだ。

こうした状況では、仲介で買い手を待つ余裕がないことも多く、スピーディーに現金化できる買取が適している。

親の介護や施設入所をきっかけに「実家の処分」を考える際は、早めに買取業者に相談することで、経済的・心理的な負担も軽くできるだろう。

相続後に誰も住まないとき

親が亡くなり実家を相続したものの、相続人が誰も住む予定がない場合、その実家は「空き家」となって管理の負担が続く。

空き家のままでも固定資産税や都市計画税は毎年発生し、さらに定期的な点検や清掃、草刈りなどの維持管理費用も必要だ。

国土交通省の調査によれば、同居していない親族による空き家の維持管理には、年間約5万円~10万円の費用がかかるケースがもっとも多い。

【国土交通省「令和元年空き家所有者実態調査(113ページ)」をもとに作成】

誰も住まない実家を所有し続けることは、こうした経済的負担を抱え続けることを意味する。

特に相続人が遠方に住んでいる場合や、実家の面積が広い場合は、維持管理の負担が大きくなりがちだ。

早めに買取業者に相談することで、無駄な維持費の支出を抑えられるだろう。

活用方法がないとき

「いつか使うかも」と考えて実家を保有し続けるケースもあるが、具体的な計画がなければ単なる「持ち腐れ」となってしまう。

賃貸に出すにしても、立地条件が悪かったり建物が古かったりすれば入居者が見つかりにくく、収益性は期待できない。

セカンドハウスとして利用するにしても、年に数回しか使わないのであれば、維持費を加味したときに効率が悪い。

活用方法がないまま実家を放置すれば、建物の劣化が進み、将来的な売却価値はさらに下がる。

「いつか使うかも」という漠然とした期待より、現時点での買取による現金化を選んだ方が賢いケースは多い。

活用方法に悩んだら、まずは買取業者に相談して現在の価値を確認してみよう。

空き家になった実家の管理が負担になるとき

特に実家が遠方にある場合、定期的な訪問による管理は大きな負担となる。

冬場の雪下ろしや庭の手入れなど、定期的な対応が必要だ。

管理会社に委託する方法もあるが、月額5,000〜10,000円を目安とした費用が発生する。

この費用を払い続けるくらいなら、買取業者に売却して管理の負担から解放される選択肢を取ったほうがよいだろう。

管理が負担になる前に、早めに買い取ってもらうことを決めるのがおすすめだ。

固定資産税や維持費が重荷になるとき

空き家状態でも固定資産税や都市計画税は毎年課せられる。

一般的な住宅用地であれば、小規模住宅用地特例により固定資産税は最大で1/6に軽減されるが、それでも年間数万円から十数万円の負担は続く。

さらに、建物の劣化を防ぐためには定期的な修繕・メンテナンスも必要だ。

こうした費用負担が重荷になり始めたら、買取による売却を検討すべきタイミングかもしれない。

詳しくは後述するが、「特定空き家」に指定されると固定資産税の軽減措置が適用されなくなり、最大で6倍に税額が跳ね上がるリスクもある。

税負担が重くなる前に、買取業者に相談して実家を手放す選択肢を考えてみよう。

共有名義でトラブルが発生しそうなとき

兄弟姉妹で実家を共有名義で相続した場合、将来的に売却や活用方法について意見対立が起きやすい。

「売りたい相続人」と「そのままにしたい相続人」の間で溝が生じれば、家族間の人間関係を悪化させるリスクがある。

一般社団法人相続解決支援機構が令和3年に実施したアンケート調査によれば、相続トラブルの44%が不動産の相続に関するものだと分かった。

【一般社団法人相続解決支援機構「【アンケート公開】相続トラブルとその解決に関する調査(2023年):解決にかかった金額等を公開」をもとに作成】

早い段階で買取業者に相談し、全員が納得できる形で売却することで、相続人同士の争いを未然に防げる。

相続直後の比較的関係が良好な段階で買取を決めれば、円満な解決が図りやすくなるだろう。

立地が悪く、今後売却が難しくなる可能性が高いとき

地方・過疎地域や駅から遠い立地の実家は、人口減少により年々需要が減少する傾向にある。

国立社会保障・人口問題研究所では2040年までに、日本の人口は3割以上減少すると予測している。

特に地方の需要は今後さらに落ち込む可能性が高く、売りにくい状況が悪化する可能性が高い。

「今は売れなくても数年後に売れるかもしれない」という期待はせず、むしろ「今売らないと、将来はさらに売りにくくなる」と考えた方が現実的だ。

地方・郊外にあるなど立地条件に不安がある実家は、できるだけ早く買取を考え始めよう。

実家を売りに出す5つのメリット

ここでは、仲介・買取を問わず、実家を売りに出す主なメリットを5つ紹介する。

実家を売りに出すメリット
  • 現金化できる
  • 相続トラブルを回避できる
  • 「空き家リスク」を解消できる
  • 維持費・固定資産税の負担がなくなる
  • 地域の活性化につながる

各メリットの詳細を確認して、自分の状況に合っているのか改めて確認してみてほしい。

現金化できる

実家を売却する最大ともいえるメリットは、不動産を現金化できる点だ。

使わない資産を活用可能な資金に変えることで、以下のようにさまざまな選択肢が広がるだろう。

  • 売却で得た資金で新しい住居や車などを購入する
  • 老後資金として貯蓄・積立する
  • 子どもや孫の教育費に充てること

また、相続税の支払いが必要なケースでは、売却により納税資金を確保する選択肢もある。

買取なら必要なタイミングで確実に現金化できるので、相続税の支払いにも対応できるだろう。

相続トラブルを回避できる

実家を相続した際、兄弟姉妹間で「売りたい人」と「残したい人」の意見対立が生じることは珍しくない。

場合によっては「誰が住むか」「維持費をどう分担するか」といった問題で深刻な家族間対立に発展するケースもある。

一方で実家を売却して現金化すれば、相続人間で公平に分配しやすい。

不動産は分割しにくいが、現金なら1円単位での正確な分配が可能だ。

家族の仲を維持するためにも、売却による現金化はおすすめの選択肢といえるだろう。

「空き家リスク」を解消できる

放置された空き家は年月の経過とともに老朽化が進み、さまざまなリスクをもたらす。

倒壊の危険性が高まるだけでなく、放火や不法投棄のターゲットになりやすく、近隣住民との関係悪化にもつながりかねない。

実家を売却すれば、こうした空き家リスクから完全に解放される。

所有者としての管理責任や将来的な税負担増加の心配から解放されるだけでなく、近隣への迷惑も防止することが可能だ。

空き家問題で悩むくらいなら、思い切って売却を選んだ方がよいだろう。

維持費・固定資産税の負担がなくなる

空き家を所有していると固定資産税や都市計画税に加え、火災保険料や管理費など、さまざまなコストが発生する。

実家を売却すれば、これらの継続的な負担から解放されるのがメリットだ。

物件の状態や立地によっても変動するが、年間で少なくとも5万円以上、場合によっては50万円近い費用が発生することも。

特に相続した実家が遠方にある場合、定期的な管理のための交通費や移動時間も無視できない。

一方で、売却すればこうした出費や手間から完全に解放されるわけだ。

地域の活性化につながる

空き家が長期間放置されると、建物の老朽化や庭の荒廃が進み、周辺の景観を損ねることになる。

また、誰も住まない家は防犯上のリスクも高まるだろう。

一方、売却によって新しい住民が入れば、こうしたリスクを抑えつつ、地域のコミュニティ維持や活性化につなげられる。

実家の売却は単に自分自身の負担を減らすだけでなく、ひとつの社会貢献にもつながる選択といえるのだ。

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実家を空き家のまま所有することにはリスクがある

単に「思い入れのある家を売るのはもったいない、悲しい」という感情で保有を続けると、以下の5つをはじめとするリスクが発生してしまう。

  • 維持費や管理の負担が続く
  • 特定空き家に指定されて税負担が増える
  • 相続トラブルのリスクが高まる
  • 建物の倒壊や害虫・雑草問題で損害賠償を請求される
  • 不法投棄や窃盗・その他犯罪の温床になる

ここでは、この5つのリスクについて詳しく解説する。

維持費や管理の負担が続く

空き家であっても、固定資産税や都市計画税は毎年発生する。

住宅用地の特例により税額は軽減されるものの、ゼロになるわけではない。

また、建物の劣化を防ぐためには定期的な点検や修繕が必要となる。

以下に、空き家の所有にともない発生する主な費用をまとめた。

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費用項目目安の費用(年間)備考
固定資産税5万円~物件の評価額や地域により異なる
都市計画税数千円~市街化区域内のみ課税される
火災保険料1万円~建物の構造や補償内容により異なる
管理委託費6万円~管理会社に依頼する場合に発生する
修繕費1万円~劣化状況によってはさらに大きくなる
交通費数千円~距離がある場合に発生する

さらに庭の手入れや清掃など、定期的なメンテナンスも必要。

これらの維持管理費用と手間は、所有し続ける限り永続的に発生し続ける。

売却を先延ばしにすればするほど、こうした無駄な支出は増えていくのだ。

買取業者に依頼して早期に実家を手放し、費用負担から解放されよう。

特定空き家に指定されて税負担が増える

管理が行き届かない空き家は、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」により「特定空き家」に指定されるリスクがある。

特定空き家に指定されると、それまで適用されていた固定資産税の軽減措置(住宅用地の特例)が解除され、税負担が最大で6倍に跳ね上がる可能性がある。

仮に固定資産税の金額が年間10万円だったとすれば、これが最大60万円まで増えてしまうわけだ。

特定空き家に指定される主な条件は以下のとおり。

  • 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態(土台が沈下している、柱が傾斜しているなど)
  • 著しく衛生上有害となるおそれのある状態(アスベストが使われている、ゴミが放置されているなど)
  • 適切な管理が行われないことで著しく景観を損なっている状態(建物が草木に覆われている、汚れや落書きで見た目が悪くなっているなど)
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態(動物が住み着いている、立木の枝が道路にはみ出しているなど)

放置されている実家は、この「特定空き家」となる条件を満たしやすい。

こうした事態を避けるためにも、利用予定のない実家は早めに売却を検討すべきだ。

税負担が増える前に、買取業者に相談して実家を手放す選択肢を考えてみよう。

  • 出典:NPO法人 空家・空地管理センター「特定空家とは」

相続トラブルのリスクが高まる

空き家となった実家を売却せずに放置すると、将来的に相続問題が複雑化するリスクがある。

時間が経過するほど、特に以下2つの問題が深刻化しやすい。

  • 相続を重ねるごとに共有者(権利者)が増加する
  • 相続人同士の関係性が希薄になり、全員の合意を取るのが困難になる

まず、相続が発生するたびに共有者が増えていく問題がある。

例えば最初の相続で、兄弟3人で3分の1ずつの共有になったとしよう。

さらに次の世代への相続が発生すると、権利者は10人以上に増える可能性もある。

権利者が増えるほど意思決定は困難になり、全員の同意がなければ売却できないため、一人でも反対すれば身動きが取れなくなるのだ。

また、時間の経過とともに相続人同士の関係性も希薄になりがちである。

親世代の相続なら兄弟間で話し合いがしやすいだろう。

しかし、いとこ同士やさらに遠い親戚関係になると、顔を合わせる機会も少なくコミュニケーションが難しくなる。

こうした事態を避けるためにも、相続発生から比較的早い段階で、円満な話し合いのもと売却を検討するべきだ。

建物の倒壊や害虫・雑草問題で損害賠償を請求される

空き家の管理を怠ると建物の老朽化が進み、最悪の場合は倒壊のリスクが発生する。

仮に強風や地震で空き家が倒壊して隣家や通行人に被害を与えた場合、所有者は民法717条(土地工作物責任)にもとづき、損害賠償責任を問われる可能性がある。

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

引用:e-Gov法令検索「民法(第717条)」

また、庭の雑草が繁茂して害虫が発生し、近隣に迷惑をかけるケースも多い。

自治体によっては適切な管理がされていない空き家の所有者に対して、指導や勧告、さらには命令や罰則を科すところもある。

法的リスクや近隣トラブルを避けるためにも、利用予定のない実家は早めに売却するのがよい。

買取業者に相談すれば現状のままで買い取ってもらえるため、修繕や解体の手間もかからないはずだ。

不法投棄や窃盗・その他犯罪の温床になる

管理が行き届かない空き家は、不法投棄や放火・窃盗のターゲットになりやすい。

また、空き家に不審者が侵入して犯罪の拠点として使われるケースも報告されている。

こうした事態になれば、所有者としての管理責任が問われるだけでなく、近隣住民との関係悪化にもつながりかねない。

例えば愛知県では、令和5年1月~10月末の窃盗被害の件数のうち、実に約13%が空き家を狙ったものだ。

出典:愛知県「地域安全対策ニュースNO.44」

特に都市部を離れた地域の空き家ほど、こうしたリスクが高まる傾向がある。

こうした防犯上のリスクを回避するためにも、利用予定のない実家は早めに売却するのがおすすめだ。

売却によって新たな住民が入れば地域の防犯性も向上し、周辺環境の改善にもつながるだろう。

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実家買取の流れと進め方

ここからは、実際に実家を買取業者に買取してもらう流れを解説する。

業者により若干異なる場合はあるが、一般的な実家買取の流れは以下のとおりだ。

  1. 事前準備をする
  2. 買取査定を依頼する
  3. 買取業者を選定する
  4. 契約内容を確認する
  5. 契約を締結する
  6. 決済と引渡しを行う

それぞれ順番に確認していこう。

ステップ①事前準備をする

まずは売却に必要な書類を集めることから始めよう。

主な必要書類は以下のとおりだ。

  • 登記済権利証
  • 固定資産税評価証明書・納税証明書
  • 住民票(発行後3ヶ月以内のもの)
  • 印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
  • 実印
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • 銀行口座がわかる書類(通帳・キャッシュカード)
  • 測量図・境界確認書(ある場合)
  • 建築確認済証・検査済証(ある場合)
  • 耐震診断報告書(ある場合)
  • 過去の売買契約書(ある場合)

特に権利証(登記識別情報)は売却に必須の書類だ。

もし紛失していたら、早めに法務局で再取得しておこう。

また、実家の間取りや設備などの情報が分かる書類も整理しておくと、査定がスムーズに進む。

そのため、ある場合は測量図や耐震診断報告書などの書類も揃えておくとよいだろう。

ステップ②買取査定を依頼する

続いて、買取業者に実家の買取査定を依頼しよう。

一社だけの査定では適正価格かどうか判断が難しいため、最低でも3社以上に依頼するとよい。

査定依頼の方法は主に以下の2つがある。

  • 各買取業者のホームページから個別に依頼する
  • 一括査定サイトを利用する

特に一括査定サイトは、一度の入力で複数の業者に同時に査定依頼でき、時間と労力を節約することが可能だ。

複数業者が競合するため、自然と査定額が上がりやすくなるメリットもある。

また、日当たりの良さや静かな環境など、実家の良い点もアピールするとよいだろう。

ステップ③買取業者を選定する

実家の査定を依頼した業者の中から、実際の契約先を選んでいこう。

失敗しないためには査定額だけでなく、以下のポイントも加味して買取業者を選ぶのがおすすめだ。

  • 会社の実績や信頼性(創業年数、取引実績など)
  • 担当者の対応の良さ
  • 査定額の根拠の明確さ
  • 契約不適合責任免除の有無
  • アフターフォローの充実度

特に重要なのは「査定額の根拠」がしっかりと説明されているかどうかだ。

根拠なく高い査定額を提示する業者は、実際の契約時に大幅な値下げを要求してくる可能性がある。

具体的な根拠を示す業者選びが、後からのトラブル防止につながるだろう。

また、会社の規模や知名度よりも、あなたの状況や物件の特性に合った専門性を持つ業者を選ぶとよい。

例えば「共有持分(複数人で権利が分割されている)」「接道義務違反(幅員4m以上の道路に2m以上接している、などの条件を満たさない)」など、特殊な状況にある実家なら、それに強い専門業者を探すのがおすすめだ。

ステップ④契約内容を確認する

買取業者が決まったら、契約内容をしっかり確認しよう。

トラブル防止のために、以下のポイントには特に注意が必要だ。

  • 買取価格に間違いはないか
  • 手数料や諸費用の負担は明確になっているか
  • 決済・引渡しの日程が希望に沿っているか
  • 契約不適合責任(瑕疵担保責任)の免除特約はあるか
  • キャンセル時のペナルティーはあるか
  • 特約事項や但し書きはないか

特に「契約不適合責任免除」(旧瑕疵担保責任免除)の特約は必ず確認してほしい。

この特約があれば引き渡し後に家の不具合が見つかっても、売主は責任を問われなくなる。

ほとんどの買取契約にはこの特約があるが、これを記載しない悪徳業者もいるので念のため確認しておこう。

また、希望の決済日程が組めるかもポイントだ。

急ぎの場合は即日~数日での決済が可能な業者もあるので、状況に応じて相談するとよい。

なお不明点を残したままで契約すると後からトラブルの原因になりかねないため、契約内容の疑問点は遠慮せずに質問しよう。

ひとつでも明らかに違和感があれば、一度保留にして司法書士や弁護士などの専門家に相談するのがおすすめだ。

ステップ⑤契約を締結する

納得のいく契約内容が確認できたら、売買契約を締結する。

契約時には以下の書類が必要だ。

  • 登記済権利証
  • 固定資産税評価証明書・納税証明書
  • 住民票(発行後3ヶ月以内のもの)
  • 印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
  • 実印
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)

売買契約書は重要な法的書類のため、署名・捺印前に必ず内容を確認しよう。

特に特約事項や但し書きは、契約後のトラブル防止のために細かい部分まで目を通すことが大切だ。

ステップ⑥決済と引渡しを行う

最後のステップは決済と引渡しだ。

通常は同日に、以下の流れで行われる。

  1. 代金の受け取り
  2. 物件(鍵)の引き渡し

決済方法は銀行振込や現金、小切手など複数の選択肢があるが、業者により異なるので確認しよう。

また、決済日までに水道・電気・ガスなどの契約解除や名義変更の手続きを行わなければならない。

買取業者と相談しながら、漏れのないように進めよう。

なお一般的に買取の場合は、内部の清掃や家財道具の撤去は不要なケースが多い。

ただし、こちらも業者によって対応が異なるので、何を残せるのか事前に確認が必要だ。

思い出の品や必要な物だけを持ち出し、残りは買取業者に任せるのがスムーズだろう。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

後悔しないために!実家買取の3つの注意点

実家買取を検討する際には、いくつかの注意点がある。

後悔しないためにも、以下の3つのポイントをしっかり理解しておこう。

売却には費用(税金)がかかる!何にいくらかかるか確認しておこう

実家を売りに出すとき、いくつかの費用が発生する。

主な費用の項目は以下のとおりだ。

スクロールできます
費用項目概算金額備考
登記費用1万円前後抵当権抹消が必要な場合にかかる
司法書士報酬3万円~5万円登記手続きを依頼する場合にかかる
引越し・荷物整理費5万円~30万円残す荷物の量による
各種証明書取得費用数千円~1万円必要書類による
解体費用100万円~300万円建物を解体して更地にする場合にかかる
リフォーム費用50万円~仲介で売却する場合に、買い手をつけるために必要な場合あり
仲介手数料売買価格の3%+6万円(税別)仲介業者に支払う

ただし、仲介ではなく買取業者に依頼した場合、基本的に上記の費用はすべて不要だ。

現状のままで買い取ってもらえるため、大きくコストを削減できるだろう。

結果的に残る金額が仲介と変わらないケースも多いので、まずは気軽に査定してもらうのがおすすめだ。

費用だけでなく「税金」も発生!種類と金額、計算方法を確認しよう

実家売却に伴い、いくつかの税金が発生する可能性がある。

主な税金は以下のとおりだ。

スクロールできます
費用項目目安の金額
印紙税200円~6万円
※売買金額に応じて変動
譲渡所得税(売却金額-取得費-譲渡費用)の20.315%
※所有期間5年以下の場合は39.63%
※取得費不明の場合は、売却金額の5%を取得費として計算
登録免許税
※相続で、名義を親などから自分に変更する場合に必要
固定資産税評価額の0.4%
出典:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
出典:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」

特に注意すべきは譲渡所得税だ。

実家を売却して利益(取得費と譲渡費用を差し引いた金額)が出た場合、譲渡所得税と住民税が課される。

ただし、相続前に被相続人(親など)が住んでいた実家は、「3,000万円の特別控除」の特例を適用できるケースが多い。

この特例を使えば、売却金額3,000万円以下なら譲渡所得は発生しない(※)。

税金に関しては複雑なケースも多いため、事前に買取業者に相談することをおすすめする。

特例の適用条件や必要な手続きを確認し、節税対策を検討するとよいだろう。

1社だけで決めるのはリスキー!最低でも3社に査定依頼して比べよう

実家の買取価格は業者によって大きく異なることがある。これは業者ごとに以下のような違いがあるためだ。

  • 得意とする物件タイプが異なる
  • 再販時のターゲット層が異なる
  • 在庫状況や資金力に違いがある
  • リノベーションのノウハウや経験値に差がある

同じ実家でも、業者Aは1,500万円、業者Bは1,800万円、業者Cは2,000万円という具合に、査定額に大きな差が出ることも珍しくない。

1社だけの査定で判断すると、実は適正価格より大幅に安く売っていたことに後から気付いて後悔するリスクがある。

最低でも3社、できれば5社程度の買取業者から査定を取るのがおすすめだ。

なお、複数の業者に個別に連絡するのは手間がかかるが、「一括査定サイト」を利用すれば一度の入力で複数社に同時に査定依頼ができる。

効率よく比較検討するためにも、一括査定サイトを活用するとよいだろう。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

実家買取の業者探しなら一括査定サイトがおすすめ

実家買取で失敗しないためには、できるだけ多くの買取業者を比較するのがポイントだ。

そのためにもっとも効率的な方法が「一括査定サイト」の利用である。

一括査定サイトとは、1回の情報入力で複数の不動産会社に同時に査定依頼ができるオンラインサービスのこと。

一括査定サイトを利用するメリットは以下のとおりだ。

  • 無料で利用できる
  • 業者間で自然と競争が生まれ、査定額が上がりやすい
  • 実績や評判など業者情報が一覧で比較できる
  • 地域に精通した業者を効率よく見つけられる

特に実家買取では、高く売るためには地域性や物件特性に合った専門業者を見つける必要がある。

一括査定サイトでは、あなたの実家の条件に合った業者を自動的にマッチングしてくれるため、効率よく最適な業者を見つけられる可能性が高い。

また、複数の買取業者が競合することで、自然と査定額が上がる効果も期待できる。

それぞれの業者が「買い取りたい」一心で査定額を提示するため、結果的に売主にとって有利な条件を引き出せるケースが多いのだ。

ここでは、一括査定サイトでの査定後、実際に買取業者と契約する際の業者選びのポイントを5つ紹介する。

また、そのあとにおすすめの一括査定サイト3社も見ていこう。

紹介する一括査定サイトはすべて無料で利用できるので、信頼できそうと感じたサイトを試してみてほしい。

買取業者を選ぶポイント5つ

実際に契約する買取業者を選ぶ際は、以下の5つのポイントを重視しよう。

  • 実家(空き家)の買取に強いか
  • 売りたい地域の買取実績があるか
  • 各種士業と連携しているか
  • 契約不適合責任が発生しないか
  • 利用者の口コミが良いか

それぞれ詳しく解説する。

実家(空き家)の買取に強いか

買取業者の得意分野は、以下のようにさまざまだ。

  • 新築マンションの買取に強い業者
  • 地方の一戸建ての買取に強い業者
  • 事故物件・訳あり物件に強い業者
  • 空き家買取やリノベーションに強い業者

空き家となった実家を買い取ってもらうなら、当然「空き家買取やリノベーションに強い業者」を見つける必要がある。

そこで、業者の公式サイトで過去の買取事例を確認したり、直接問い合わせて実績を聞いたりするとよい。

「このような条件の物件の買取実績はありますか?」と具体的に尋ねて、自分の実家に近いケースの買取実績の有無を確認するのもおすすめだ。

売りたい地域の買取実績があるか

不動産は地域性が強い商品だ。

地価動向や人口動態などの状況は地域によって大きく異なる。

そのため、売りたい地域での買取実績が豊富な業者を選ばなければ、適正価格で販売できない可能性が高い。

特に地方の実家の場合は、全国展開している大手業者よりも、地域に密着した中小業者の方が高値で買い取れるケースが多い。

地元で長く営業している業者は、その地域の市場価値を把握しており、再販ルートも確立していることが多いためだ。

このあと紹介するような全国対応の不動産一括査定サイトを使えば、実家を高く売れる可能性が高い地域密着型の企業を簡単に見つけられるだろう。

各種士業と連携しているか

買取取引では、相続や登記、税金など、専門的な知識が必要なケースが多い。

特に相続した実家の売却では、遺産分割や相続登記、譲渡所得税の計算など、複雑な手続きが発生することがある。

そのため、以下のような士業と連携している買取業者を選ぶとよい。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 税理士

こうした業者であれば、不動産売却に関連する法的・税務的なアドバイスが受けられ、スムーズに取引を進められる可能性が高い。

特に共有者が多くなってしまった複雑な権利関係や境界トラブルを抱える実家の場合は、専門家のサポートが受けられる体制が整った業者を選ぼう。

アドバイスやサポートを受けながら、安心して売却を進められるはずだ。

契約不適合責任が発生しないか

買取契約では「契約不適合責任免除」(旧瑕疵担保責任免除)の特約が入っているかを必ず確認しよう。

この特約がない場合、引き渡し後に建物の不具合が見つかると、売主が責任を問われるリスクがある。

多くの買取業者では標準的にこの免除特約を設けているが、一部そうでない業者も存在する。

将来的なトラブルを避けるためにも、しっかりと契約不適合責任が免除される業者を選ぶべきだ。

契約前に特約の有無を確認し、リスクがないことを確認しておこう。

利用者の口コミが良いか

買取業者を選ぶ際は、過去の利用者の口コミや評判も重要な判断材料となる。

実際の利用者の声は、その買取業者の実態を示しているからだ。

以下のツールやサービスを活用して、利用者の口コミを探してみよう。

  • Googleマップ
  • XなどのSNS
  • 一括査定サイトの口コミ機能

特に「対応が丁寧だった」「査定額に納得感があった」「スピード感があった」などと評価されている業者は信頼できる可能性が高い。

逆に、「後から査定額を大幅に下げられた」「連絡が取りにくくなった」などの悪評が多い業者は避けた方が無難だろう。

口コミをチェックすることで「悪徳業者」と契約するリスクは大幅に下げられる。

面倒と思わずに、契約前には必ず口コミをチェックしよう。

おすすめの一括査定サイト①リビンマッチ

会社名リビン・テクノロジーズ株式会社
対応エリア全国
登録企業数2,100社以上
リビンマッチのおすすめポイント
  • 利用料完全無料!たったの最短45秒で実家の査定を依頼できる
  • 加盟社数2,100社以上!地方空き家に強い不動産会社も多数
  • 運営歴20年以上&上場企業運営で安心

リビンマッチは上場企業が20年以上にわたり運営する、信頼性の高い一括査定サイトだ。

最大の特徴は操作の簡単さ。

いくつかの質問に答えるだけで最短45秒という短時間で査定依頼が完了する。

忙しい人でも空き時間にサクッと利用できるだろう。

そして全国2,100社以上の多様な不動産会社が登録しており、中でも地方や郊外の物件に強い専門業者が多数参加している。

駅から遠い立地や築年数の古い実家など、一般的には売りにくい条件の物件でも、高く売れる業者を見つけやすいだろう。

また「プライバシーマーク」を取得済みのため、個人情報の保護体制も万全だ。

「とにかく早く簡単に査定を取りたい」「実績がある信頼性の高いサイトを試したい」という人は、リビンマッチを利用してみてほしい。

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おすすめの一括査定サイト②HOME4U

会社名株式会社NTTデータスマートソーシング
対応エリア全国
登録企業数約2,500社
HOME4Uのおすすめポイント
  • 日本初の一括査定サイト!20年以上の運営実績あり
  • 官公庁や銀行も採用のセキュリティシステムで個人情報が漏れる心配なし
  • 大手から地域の中小企業まで約2,500社が登録

HOME4Uは不動産一括査定の先駆者として、長年にわたり多くの利用者から支持されてきたサービスである。

大手IT企業「NTTデータ」のグループ企業が運営しており、セキュリティの高さが最大の強みだ。

官公庁や金融機関も採用する高度なセキュリティシステムを導入しており、手軽に利用できるサービスながら、機密性の高い個人情報を安心して預けられる。

登録業者は全国で約2,500社にのぼり、大手不動産チェーンから地域密着型の中小企業まで幅広くカバーしている。

どのような状況の実家でも、最適な買取業者とマッチングできる可能性が高い。

また、HOME4Uは初めて不動産売却を考える人でも迷わず操作でき、スムーズに査定依頼ができるよう工夫されている。

特に「信頼性」と「使いやすさ」重視で選びたい人に最適なサービスだ。

おすすめの一括査定サイト③イエウール

会社名株式会社Speee
対応エリア全国
登録企業数約2,600社
イエウールのおすすめポイント
  • 悪徳企業を排除する仕組みで安心して利用可能
  • 国内大手から地域密着企業まで2,600社以上が登録
  • 月間33,000人が利用する信頼感

イエウールは約2,600社という、国内最多クラスの業者が登録する一括査定サイトだ。

ユーザーからの評価を常に監視し、クレームの多い業者は契約解除する仕組みで、常にサービスの質を高い水準で維持している。

月間33,000人という圧倒的な利用者数が、このサービスの信頼性を物語っているだろう。

そして多くのユーザーから収集された豊富なデータは、より正確な市場分析と査定額の提示につながっていると考えられる。

また、査定結果の見やすさにもこだわっており、各社の提案を比較しやすいフォーマットで表示してくれるのが特徴だ。

数ある一括査定サイトの中でも登録業者数・利用者数の多いイエウールで、まずは無料査定を試してみてはいかがだろうか。

実家は「買取業者」ならスムーズに売却できる!

実家買取は仲介での売却と比べて売却価格は低めになりやすいのがデメリットだ。

しかしスピーディーかつ確実に売却できる大きなメリットがある。

以下のような状況では、買取が最適な選択肢となるだろう。

  • 立地や建物の条件が悪い
  • なるべく早く売って解放されたい
  • リフォーム費用をかけずに売りたい
  • 家財道具の処分が負担に感じる

実家を空き家のまま所有し続けることには、特定空き家認定による税負担増加や相続トラブル、不法投棄・犯罪の温床化などのリスクが伴う。

こうしたリスクを回避し、経済的・精神的な負担から解放されるためにも、活用予定のない実家は早めに売却を検討すべきだ。

買取価格を少しでも高くするためには、複数の業者から査定を取って比較検討しよう。

手間をかけずに効率よく買取業者を比較したいなら、一括査定サイトの活用がおすすめだ。

一度の入力で複数の業者から査定を受けられるため、時間と手間を大幅に省くことができる。

本記事で紹介した3つの一括査定サイトはすべて利用料が完全無料だ。

まずは試しに査定を申し込んでみて、実家がいくらで売れそうか確認してみよう。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

実家買取に関するよくある質問

実家の買取価格はどう決まる?

買取業者に実家の買取を依頼したときの買取価格は、主に以下の要素で決まる。

  • 立地条件(駅からの距離、周辺環境など)
  • 建物の状態(築年数、構造、リフォームの有無)
  • 土地の広さや形状
  • 再建築可否や接道状況
  • 周辺物件の価格相場
  • 買取業者の在庫状況や得意分野

買取業者は「買い取った後にリフォームして再販する」「解体して土地活用する」などの出口戦略を考えて価格を決める。

そのため、再販時の市場価値から諸経費やリスク、利益を差し引いた金額が買取価格の目安となる仕組みだ。

一般的に市場価格の70〜80%程度が相場だが、物件の状態や立地によって大きく変動する。

なお、買取価格を少しでも高くするには、複数の業者から査定を取り競合させるのが効果的だ。

各社の得意分野や再販戦略が異なるため、同じ物件でも査定額に差が出ることは珍しくない。

複数の業者から手間なく査定を取るには、本記事で紹介した「一括査定サイト」を活用してみよう。

買取と仲介のどちらが良い?

買取と仲介のどちらが良いかは、あなたが何を優先したいかによって異なる。

買取・仲介がおすすめなケースをそれぞれまとめた。

買取がおすすめなケース
  • 売却を急いでいる場合
  • 確実に売却したい場合
  • 売却後のトラブルを避けたい場合
  • 立地条件や建物の状態が悪く、そのままでの再販が難しい場合
  • 修繕やリフォームの手間・費用をかけたくない場合
  • 家財道具をそのまま残したい(処分してもらいたい)場合
仲介がおすすめなケース
  • 少しでも高く売りたい場合
  • 売却に時間がかかってもよい場合
  • 立地条件が良く、建物の状態も良好な場合

「早さと確実性」を重視するなら買取、「売却価格」を重視するなら仲介が適しているといえる。

ただし、仲介の場合にのみかかる「仲介手数料」や「リフォーム費用」なども加味すれば、最終的に手元に残る金額はそれほど差がつかないケースも多い。

特に人口が減少傾向にある地方の実家は、なかなか買い手がつかず「さらなる悩みのタネ」となってしまうケースも考えられる。

面倒ごとを避けたいなら、はじめから買取を選ぶのもよいだろう。

築年数が古くても買取してもらえる?

買取業者は築年数が古い実家でも買取可能だ。

仲介では買い手が付きにくい築古物件でも、買取業者はリノベーションや建て替えのノウハウを持っているため、積極的に買い取るケースが多い。

ただし、築古物件は一般的に買取価格が低くなりやすい点には注意が必要だ。

建物の価値がほとんど評価されず、土地価格がベースとなるケースも少なくない。

複数の業者から査定を取り、少しでも高く売れる先を探してみよう。

一括査定サイトを利用すれば、高く売れる業者を手間なく見つけられるはずだ。

買取や仲介業者への依頼以外に実家の処分方法はある?

買取や仲介以外にも、実家を処分する方法は以下のようにいくつかある。

  • 賃貸に出す
    • 売却せずに収益物件として活用する
  • リノベーションして自宅や別荘として使う
    • 自己利用する
  • 相続土地国庫帰属制度
    • 一定の条件を満たせば相続した土地を国に引き渡せる
  • 自治体の空き家バンクに登録
    • 地方自治体が運営する空き家情報サイトに登録して買い手を探す
  • 解体して更地で保有
    • 建物の管理負担を減らす

ただし、いずれの方法も一長一短がある。

例えば賃貸は立地条件が良くないと借り手がつきにくい。

「相続土地国庫帰属制度」は条件が厳しいうえ、手数料や10年分の管理負担金が必要となる。

空き家バンクも、極端な低価格に設定しないと売れ残ってしまうケースが非常に多い。

そのため、管理や維持が負担になっている場合や需要がない物件の場合は、買取がもっともスムーズな解決策となるだろう。

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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より

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