- 不動産買取の仕組みが知りたい
- 不動産買取と仲介の違いがわからない
- 不動産買取におすすめの買取業者が知りたい
「不動産を売却したいが、時間がかかるのが心配」そんな方におすすめなのが「不動産買取」だ。通常の仲介売却と比べてスピーディーに現金化できるのが特徴である。
しかし、仕組みや仲介との違いがわからない方も多いのではないだろうか。
そこでこの記事では、不動産買取の仕組みやメリット、売却の流れを詳しく解説する。
さらに、おすすめの買取業者も3社ご紹介するので、不動産買取について知りたい方は、ぜひ最後までお付き合いいただきたい。
\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取とは?

不動産買取とは、売主(個人もしくは法人)から不動産会社に、直接物件を売却する不動産売買の方法だ。
まず、不動産を早く売却したい人におすすめだと言われる不動産買取について、その特徴や不動産買取の仕組み、仲介売却との違いについてご説明する。
不動産買取の特徴
不動産買取は、不動産会社が買主となる物件売却の方法だ。新たに一般の買主を探す必要がないため内覧や広告掲載が不要で、売却までの期間が短縮される。
また、物件は現状のまま売却できるため売主の時間や労力といった負担の軽減が可能だ。
また、不動産会社が直接買主となるため仲介手数料がかからない。売主の経済的負担が軽減されるのも特徴だ。
加えて、不動産買取では原則として契約不適合責任が免除される。
契約不適合責任とは、契約に基づいて引き渡された物件について契約内容と異なる部分があった場合に、物件の売主が負う責任のことだ。
これが免除されることで売主の売却後のリスク軽減が期待できるのだ。
さらに、売買取引が不動産会社と直接行われるため、近隣住人や知人に知られることなく、プライバシーを保護しながら売却できるメリットもある。
不動産買取の仕組み
不動産買取は、売主が直接不動産会社に物件を売却し、その後不動産会社が直接一般顧客に物件を売却する仕組みだ。
売主が不動産会社に買取を依頼すると、会社が物件を査定して、買取価格が提示される。
売主との交渉を経て合意に至れば契約成立となり、売買契約を締結したら、決済と物件の引き渡しが行われる。
不動産会社は買い取った物件を必要に応じてリフォームし、市場価格で再販売する。この過程で不動産会社は買取価格と再販売価格の差額から利益を得るのだ。
不動産買取と仲介売却の違い
本記事では不動産の売却方法のうち不動産買取に焦点を当てるが、実は不動産の売却には、「仲介売却」と「買取」の2つの選択肢がある。
そこでまずは、「仲介売却」と「買取」の違いへの理解を深めよう。
「仲介売却」「買取」特徴の比較表
特徴 | 仲介売却 | 不動産買取 |
---|---|---|
売却先 | 一般の買主 | 不動産会社 |
売却価格 | 市場価格に近い | 市場価格の6〜8割程度 |
売却期間 | 3〜6ヶ月程度 | 3週間前後(最短1週間程度) |
売却の確実性 | 買主が見つからないリスクあり | 確実に売却可能 |
仲介手数料 | 発生する | 発生しない |
内覧対応 | 必要 | 不要 |
広告掲載 | あり | なし |
契約不適合責任 | 売主が負う | 原則免責される |
リフォーム | 必要な場合あり | 不要 |
相場情報の把握 | 重要 | 重要 |
査定社数 | 複数社推奨 | 複数社推奨 |
不動産買取は不動産会社が買主となるため、売却までのスピードが速く、手続きも比較的シンプルだ。
「できるだけ早く売りたい」「買主を探す手間を省きたい」「現金化を急いでいる」といったケースでは、不動産買取が選ばれることが多い。
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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取のメリット・デメリット

ここからは、不動産買取のメリットとデメリットを詳しく紹介する。
また同時に、仲介売却のメリットとデメリットについても説明するので、ご自分にとってどの不動産売却の方法が最適か、検討する手立てにしていただきたい。
不動産買取のメリット
不動産買取のメリットは、次の7点である。
- 短期間で現金化が可能
- 仲介手数料が発生しない
- 契約不適合責任が原則免除される
- リフォームや修繕が不要
- 内覧対応が不要
- 近所に知られずに売却できる
- 訳あり物件でも売却できることが多い
不動産買取には多くのメリットがある。
まず、迅速に売却が完了するため、物件を短期間のうちに現金化することが可能だ。また仲介売却と異なり仲介手数料が発生しないため、売主の経済的負担を軽減できる。
契約不適合責任が原則免除されるため、売却後のリスクを低減できるのも、売主にとって大きなメリットだ。
また不動産買取の場合、物件のリフォームや修繕をせずに現状のまま売却できる。物件を買い取った不動産会社が、必要に応じてリフォームや修繕を施してから売却するのだ。
通常の売却では難しい「訳あり物件」でも、不動産買取であれば売却できることが多いのもこのためだ。
不動産会社は、市場のニーズに合わせて物件の問題点を適切に改善し、新たな価値を付与して物件を売却するスキルや経験値に長けている。
また、不動産会社は個人と比べて物件に関する資金力が大きいため、リスク許容度が高いのだ。
不動産買取で物件を売却すれば、売主は、一般買主向けの内覧や広告掲載に対応する必要がない。
これによって、物件の売却を近隣住人に知られることがなく、プライバシーの確保が可能だ。
不動産買取のデメリット
売主にとって多くのメリットをもたらす不動産買取だが、知っておくべきデメリットも存在する。
売主のメリットを最大化するために、把握しておきたいデメリットについて紹介しよう。具体的には、次の4点が挙げられる。
- 売却価格が安くなる可能性(市場価格の6-8割程度が目安)
- 不動産買取に対応する不動産会社は限定的
- 条件により買取されない可能性がある
- 物件が誰の手に移ったか分かりにくい
不動産買取にはいくつかの考慮すべき点がある。まず、売却価格が市場価格の6~8割程度になる可能性が高い点だ。
メリットとして紹介した売却と手続きの簡素化とのトレードオフと捉えられるだろう。
また、買取に対応する不動産会社は限定的だ。ただし、これも不動産買取自体が専門性の高いサービスであることを考慮すると止むを得ない要素だ。
むしろ、不動産買取に対応できるほど高く専門的な知識やスキルを提供する不動産会社であれば、想定外の価値を見いだし、高値で買取する可能性もある。
定価がない不動産物件にとって、不動産会社の査定をうけることは物件の市場状況を客観的に評価する機会であり、売主にとって有益な情報を得られる絶好のチャンスだ。
不動産買取では物件が誰の手に移ったか分かりにくいので、デメリットと捉える向きもあるだろう。しかしプライバシーの保護という観点では、むしろメリットと言える。
仲介売却のメリット・デメリット
ここまで不動産買取のメリットとデメリットについて見てきたが、もう一つの不動産売却の方法である仲介売却についてもメリットとデメリットを紹介する。
メリット | デメリット |
---|---|
市場価格またはそれ以上で売却できる可能性が高い 適正価格を把握しやすい 不動産会社による専門的なサポートを受けられる 多くの買主候補にアプローチしやすい 条件の良い買主を見つけられる可能性が高い 買主との交渉を不動産会社が代行可能 | 仲介手数料が発生する 売却活動中は固定資産税などの費用負担が継続する 売却までの期間が不確定 契約不適合責任が免責されない 掃除やリフォームが必要になる場合がある 内覧対応の手間がかかる 売却を周囲に知られる可能性がある |
仲介売却は不動産取引において広く選択される方法だ。仲介売却であれば、市場価格またはそれ以上での売却が期待でき、不動産会社による専門的なサポートを受けられるメリットがある。
その一方で、仲介売却にはいくつかの課題が存在する。
まず、売却までの期間が不確定である。すぐに不動産を売却して手放したい方には不向きである可能性が高い。
売却活動中の固定資産税の継続的な費用負担、仲介手数料の支払いが必要な点も仲介売却のデメリットだ。
不動産会社に支払う仲介手数料には、宅地建物取引業法により定められた上限額がある。仲介手数料の上限について国土交通省の情報をまとめたものが下の表だ。
取引物件価格(税抜) | 仲介手数料の上限 |
---|---|
400万円超 | 取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税 |
200万円超~400万円以下 | 取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税 |
200万円以下 | 取引物件価格(税抜)×5%+消費税 |
しかし、上限を超えない範囲であれば不動産会社が自由に決定できるため、売主にとって大きな費用負担だ。
たとえば不動産の売買価格が4,000万円の場合、126万円の仲介手数料が必要だ。
消費税10%を加算すると、138万6,000円(税込)である。
仲介売却では、契約不適合責任や周囲に売却が知られる可能性、掃除やリフォームの必要性なども考えられる。
これらを考慮すると、仲介手数料は売主にとって大きな負担になる可能性が高い。
不動産の売却を急いでいない場合や、可能な限り好条件での売却を希望しており、広く購入希望者を募りたい場合には仲介売却は有力な選択肢だ。ただし、コストがかかる点は考慮したい。
買取と仲介のどちらを選ぶべきか
不動産買取と仲介売却のどちらを選ぶのが良いか、迷われている方のためにそれぞれが適切なケースを具体的に示しながらご説明しよう。
不動産買取が適している4つのケース
不動産買取をおすすめできるのは次の4つの場合だ。
①スピーディーに物件を売却したい場合
不動産買取であれば、仲介売却と比べ大幅に売却期間を短縮できる。一般的に想定される売却までの期間は次の通りだ。
- 査定依頼から買取価格提示まで
- 1〜3日
- 価格交渉と契約
- 1〜2週間
- 決済と引き渡し
- 1〜2週間
不動産買取の場合、最短で1週間程度、通常でも3〜4週間程度で売却が完了する。
例えば急な転勤で現在の住まいを急ぎ売却しなければならないケースや、離婚など共有名義の不動産を売却し、資産を分割する必要がある場合に適している。
②できるだけ早く現金を受け取りたい場合
取引が早く進む特徴から、不動産買取は現金を早く受け取りたい場合にも適した物件売却の方法と言える。
早ければ契約後1〜2週間で決済と代金受取できることを考慮すると、最短で2週間程度、ほとんどのケースで1ヶ月程度で現金を受け取れるだろう。
例えば、突然の入院や手術などで高額な医療費が必要になった場合や、事業資金の調達が急務となった場合など、早急に資金を用意する必要がある、相続した不動産を早急に現金化したい、といった場合には有効な方法だ。
③物件の状態が良くない・すでに仲介売却に出しているが買い手が見つからない場合
物件の状態が良くない場合も不動産買取は有効な選択肢である。通常の仲介売却では敬遠されがちな物件でも、買取であれば売却できる可能性が高くなるためだ。
例えば築年数が古い、内装が傷んでいる、設備が古いなどの理由で一般の買主には敬遠されるような物件の場合でも、自社でリノベーションし再販できる不動産会社であれば購入を検討するケースは珍しくない。
物件の状態が良くない分、買取価格は市場価格よりもさらに低くなる可能性があることに注意が必要だ。
しかしリフォームや修繕のコストと手間を考慮すると、状態の悪い物件であれば、不動産買取は効率的な選択肢となる場合が多い。
④手間をかけずに不動産売却したい場合
不動産買取は、売主の手間をかけずに売却したい場合に特に適した方法だ。
不動産買取であれば、売主は物件の清掃やリフォーム、複数回の内覧対応、広告掲載の承認など、仲介売却で必要となる多くの作業から解放される。さらに手間を省けるのもメリットだ。
- 複数の買主候補との交渉
- 契約不適合責任への対応
- 買主が見つかるまでの物件の管理
売主が物件から遠方に住んでいる場合や、多忙で物件管理に時間を割けない場合、高齢で細やかな対応が難しい場合は不動産買取がおすすめできる。
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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産の買取価格はどのくらい?

不動産の買取価格は様々な要因によって決定される。以下に、買取価格に関する主要な要素と最新の相場情報を解説するので参考にしていただきたい。
買取価格の相場は市場価格の6~8割程度が目安
不動産買取の価格相場は、一般的に市場価格の6〜8割程度になると言われている。
つまり、仲介売却で1,000万円で取引される物件であれば、不動産買取の場合は600万円〜800万円程の価格になるイメージだ。
なお公益財団法人東日本不動産流通機構のデータを元に、物件の種類別の観点から買取価格の相場をまとめたものが下の表だ。
物件の種類 | 買取価格の相場 |
---|---|
中古マンション | 市場価格の7割程度 |
中古戸建て | 市場価格の7割程度 |
マンションの場合、平均して市場価格の70%程度で買い取られる傾向にある。これは、マンションは戸建てや土地に比べて価格設定がしやすく、再販売のリスクが低いことが理由だ。
一方、戸建ては地域や築年数によって大きく変動するものの、概ね市場価格の70%前後で買い取られることが多い。
戸建ては個別性が高く、リフォームの必要性も考慮されるため、マンションよりも若干低めの買取価格になりやすい傾向だ。
なお、土地の買取価格は立地条件により大きく変動するが、おおよそ市場価格の60%〜70%程度になることが多い。
土地は将来の開発可能性や周辺環境の変化など、不確定要素が多いため、買取価格が比較的低めに設定されるケースが多い。
買取価格の相場が市場相場より低くなりがちな理由
不動産買取価格の相場が市場相場より低く設定されがちな理由は、買い取った物件を新たな顧客に売却するまでにかかるコストや、不動産会社の利益分が削減されるためだ。
- 修繕・リノベーション費用の確保
- 販売期間中の経費への充当
多くの場合買い取った物件は、再販売する前に修繕やリノベーションを施す必要がある。これは物件の価値を向上させ、より高い価格で販売するために欠かせない。
また買い取った物件が売却されるまでの間、固定資産税や管理費などの負担が生じる。
これらのコストを考慮するため、買取価格の相場は市場相場よりも低くなりがちだ。
ただここで考えたいのは、仲介売却であれば売主が負担すべき費用を不動産会社が負担するため、その分の料金を差し引いた価格で買い取りされているにすぎないということだ。
仲介売却であればこれらの費用を差し引かれることないため、不動産買取よりも高値で売却できる。しかし、修繕やリフォームなどのコストは売主の負担となる。
また、仲介手数料の負担が発生することを考慮すると、売主の手元に残る金額は不動産買い取りの場合と大きく変わらない可能性がある。
不動産の種類別の最新相場
不動産の種類別の最新相場についてデータを参照しながら説明する(2025年3月現在)。
マンション(東京都)
東日本不動産流通機構が発表した「2025年1月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]」によれば、東京都のマンション売却相場は6,622万円であった。
前年同月の売却相場は6,018万円であったことから、約10%の上昇がみられる。
戸建住宅(東京都)
東日本不動産流通機構が発表した「2025年1月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]」によれば、東京都の新築戸建て住宅の売却相場は5,669万円だ。
前年同月の売却相場は5,043万円であったことから、約12%上昇していることがわかる。
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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取における「即時買取」と「買取保証」とは?

不動産買取には、次の2つの方法がある。
- 即時買取
- 買取保証
即時買取
不動産会社が直接物件を購入する方法を即時買取と呼ぶ。価格交渉が成立次第、迅速に売却が完了するのが特徴だ。
通常査定から売却完了まで1週間から1ヶ月程度で進むため、急ぎの現金化に適している。
即時買取のメリット・デメリット
即時買取のメリットとデメリットは下表の通りだ。
メリット | デメリット |
---|---|
短期間で売却完了 仲介手数料不要 売却活動の手間が少ない プライバシーを保護しながら売却可能 | 買取価格が市場価格より低い 条件によっては買取できないことがある 買取業者の選択肢が限られる |
即時買取は、仲介を介して一般の顧客から購入者を募るのではなく、不動産会社が直接物件を購入する方法だ。
最大のメリットは売却完了までの期間が短いことである。一般的な仲介売却では3〜6ヶ月程度かかるのに対し、即時買取では最短7日間から1ヶ月程度で売却が完了する。
これは、急な転勤や相続などで迅速な売却を必要とする方に特に有益だ。
また、仲介手数料が不要なことも大きな利点だ。通常の仲介売却では売却価格の3%+6万円(税別)の手数料が発生するが、即時買取では不要である。
さらに、売却活動の手間が大幅に削減される。内覧対応や広告掲載などの作業が不要であり、さらにプライバシーを保護しながら売却できるのも魅力的だ。
一方で、買取価格が市場価格より低くなる傾向があるのは、デメリットであろう。また、物件の状態や立地によって、不動産会社が買取に応じないケースがある。
即時買取を行う不動産会社は限られているため、選択肢が少なくなる点も、あらかじめ考慮したい。
即時買取は、売却の迅速さと手続きの簡便さを重視する方に適している。
ただ、できるだけ高値で売却したい場合は、通常の仲介売却や買取保証など、他の選択肢を検討する必要がある。
買取保証
買取保証とは、一定期間仲介による売却活動をし、期間内に売れなかった場合には仲介した不動産会社が物件を買い取る方法だ。仲介による売却活動する期間は、3〜6ヶ月程度とするケースが多い。
仲介売却と買取、両者のメリットを組み合わせた選択肢である。
買取保証のメリット・デメリット
買取保証のメリットとデメリットは以下の通りだ。
メリット | デメリット |
---|---|
市場価格での売却のチャンスがある 売却の確実性が高い 柔軟な選択肢 仲介手数料を節約できる可能性 | 買取価格が低下する可能性がある 不動産会社の選択肢が限られる 契約条件が複雑になりがち |
主なメリットは、一定期間は市場価格での売却チャンスがあり、かつ売却の確実性が保証されることだ。
また仲介期間中に希望する条件を提示する買主が見つからなくても、不動産会社に物件を売却できる柔軟性がある。
最終的に不動産会社が買い取る場合は、仲介手数料が不要となるのも大きなメリットである。
一方デメリットとしては、仲介期間中に売却できず不動産会社が買い取る場合、価格が市場価格よりも低くなる点が挙げられる。
また、買取保証契約を結んだ不動産会社以外に依頼することが難しくなり、選択できる不動産会社が限られるのもデメリットだ。
さらに、仲介と買取の両方の要素を含むため、契約条件が複雑になる可能性がある。
買取保証は、市場価格での売却機会を保持しつつ確実な売却を望む売主にとって魅力的な選択肢だ。
ただし、最終的な買取価格や契約条件については十分に検討し、複数の不動産会社から提案を受けて比較することが重要である。
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※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
【5ステップ】不動産買取を進める流れ

不動産買取の基本的な流れは以下の通りだ。
- 買取相場の調査
- 必要書類の準備
- 買取査定
- 買取業者の決定と契約締結
- 引渡しと決済
①買取相場の調査
少しでも高値での物件の売却を希望するなら、買取相場を事前に把握することは欠かせない。
買取相場を調べる方法には以下のようなものがある。
- ポータルサイトの活用
- SUUMOやアットホームなどの大手不動産サイトで類似物件の価格を調べる
- 不動産情報ライブラリ(国土交通省が運営)の利用
- 過去の取引事例をチェック
- 不動産一括査定サイトの利用
- 複数の不動産会社から一度に査定を受けられるため、相場感をつかみやすい
買取相場は通常、市場価格の60%〜80%程度になると言われている。ただし、地域や物件の状態によって変動するため複数の方法で調査することをおすすめしたい。
②必要書類の準備
スムーズな買取手続きのために、以下の必要書類を事前に準備しよう。
書類 | 取得場所 | 書類取得に際し用意するもの |
---|---|---|
登記済権利書(登記識別情報) | 法務局 | 本人確認書類 印鑑 |
固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書 | 市町村役場(東京23区は都税事務所) | 本人確認書類 手数料 |
本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) | 運転免許証:警察署・運転免許センター パスポート:各都道府県のパスポートセンター | 写真 本人確認書類 手数料 |
実印と印鑑証明書 | 市区町村役所 | 印鑑登録証(印鑑登録カード) 本人確認書類 手数料 |
住民票(登記上の住所と現住所が異なる場合) | 市区町村役所一部のコンビニエンスストア | 本人確認書類 手数料 |
物件の種類によって、以下の書類がさらに必要な場合がある。
- 土地の場合
- 土地測量図、境界確認書
- 一戸建ての場合
- 建築確認済証、検査済証、建築設計図書
- マンションの場合
- 管理規約、使用細則、維持費関連書類
また購入時の売買契約書や重要事項説明書、リフォーム関連書類なども用意しておくとより正確な査定につながるので、可能な限り準備しよう。
ただし、これらの書類には即時に用意できないものもある。買取を検討し始めた時点で早めに準備を始めることをおすすめする。
準備書類で不明な点がある場合は、不動産会社に相談するとよいだろう。
③買取査定の依頼
売主が不動産会社に査定を依頼し、不動産会社が物件の価値を評価する。査定は無料で行われるのが一般的だ。
不動産会社が提示する査定価格はあくまでも買い取り価格の目安である。不動産に定価はないため、査定価格は不動産会社によって異なるケースが多い。
最終的な価格は売主と不動産会社との交渉で決定される。したがって買取査定の依頼は複数、目安としては2〜3社程度の不動産会社に依頼し、比較検討してから決定することをおすすめする。
ただ、買取に対応している不動会社をつぶさに検索し、それぞれに査定を依頼するのは手間のかかる作業だ。そこでおすすめなのが一括査定である。
一括査定を利用すれば、簡単に買取価格を比較検討できる。24時間いつでも手軽に査定を依頼できるのも一括査定の魅力だ。
この時1点注意したいのが、どんな物件でも買取可能なわけではないことである。
物件の状況や、類似物件の過去の実績、現在すでに売り出されている物件の状況、市場価格など、不動産買取の査定では様々な条件が考慮される。
その結果、希望する買取金額がつかないケースもあるだろう。
査定を依頼する前に、あらかじめ現在の市場の状況や自身の物件の状態を確認し、どのくらいの金額での売却が妥当であるかを慎重に検討した上で、査定額を検討することが重要だ。
④買取業者の決定と契約締結
不動産会社が、査定結果をもとに売主に買取価格を提示する。提示価格に納得できれば契約へ進む。
この時、以下の点について条件交渉する。
- 最終的な買取価格
- 買取金の決済方法
- 買取金の支払いのタイミング
- 物件引き渡しの日程
- 家財道具が残っている場合は、売主と買主のいずれが処分するか
不動産会社が提示した査定内容に納得できたら、売買契約の締結に進む。契約締結の段階で、売主は不動産会社から手付金を受け取ることができる。
手付金の役割
手付金は不動産買取の成立を担保する目的で、買主である不動産会社から売主に対して支払われるお金だ。
万が一にも契約解除が発生する場合は、買主は受付金を放棄することで契約解除できる。
手付金は本来、契約金の決済や物件引き渡しのタイミングで買主の手元に戻る。しかし一般的には、購入価格の残金に充当し相殺されることが多い。
手付金の相場
不動産売買の手付金の相場は、5%から10%程度だ。また最近では、売却価格に関わらず100万円を手付金とする事例も報告されている。
しかし不動産買取における、手付金の割合の上限は20%だ。これは宅地建物取引業法で定められた割合である。
しかし先に述べたように、実際は5%から10%程度の割合で設定されている。主な理由は次の2つだ。
1つ目に、手付金が売買代金の10%、もしくは1,000万円を超える場合は、不動産会社の倒産をはじめとするリスクに備えて、手付金の保全措置を講じなければならないためだ。
2つ目に、手付金は契約時に現金で用意しなければならないことも挙げられる。手付金があまりに高額な場合、現金の準備に奔走しなければならない。
こういった手間を避け、スムーズに不動産売買契約を進めるため、極端に高額にならない範囲として売買金額の5%から10%程度の金額を手付金とするケースが多い。
⑤物件の引渡しと決済
契約後、売主は買主である不動産会社に物件を引き渡し、不動産会社は売主に売却代金を支払う。契約締結後、1週間から1カ月程度で決済まで完了する。
不動産を売りに出してから売却が決定するまでの期間は、平均でおよそ3か月から9ヶ月程度と言われている。
不動産買取を利用した場合に1週間から1ヶ月程度で売却が完了するのは、かなりスピーディーであることがわかるだろう。
不動産買取と仲介売却の流れの相違点
不動産買取と仲介売却の流れを時間軸で比較しながら、両者の違いを説明する。
期間 | 不動産買取 | 仲介売却 |
---|---|---|
準備期間(1〜2週間) | ・買取相場の調査 ・必要書類の準備 | ・市場価格の調査 ・必要書類の準備 |
1〜2週間目 | ・複数の買取業者に査定依頼 ・査定結果の比較 | ・複数の不動産会社に査定依頼 ・媒介契約の締結 |
2〜3週間目 | ・買取業者の決定 ・価格交渉 ・売買契約の締結 | ・販売戦略の立案 ・売出し価格の決定 |
3〜4週間目 | ・決済 ・物件の引き渡し | ・広告宣伝活動の開始 |
1〜3ヶ月目 | (通常、この時点で取引完了) | ・内覧対応 ・購入希望者との交渉 |
3〜6ヶ月目 | – | ・売買契約の締結 ・決済 ・物件の引き渡し |
上記の表からもわかるように、不動産買取と仲介売却は基本的な部分では似た流れで進行する。
しかし仲介売却の場合、対外的にどのように物件を売り出し宣伝するかの戦略構築や対策に時間がかかるほか、内覧への対応や購入希望者との交渉などの過程を経る点で異なる。
また、仲介売却の期間は物件の状況や市場の動向によって大きく変動するため、売却完了までより長い期間を要する可能性も視野に入れる必要がある。
\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取におすすめの買取業者

不動産買取におすすめの買取業者を、次の2つの観点でピックアップしご紹介する。
- 不動産の種類別おすすめの買取業者
- 地域別おすすめの買取業者
不動産の種類別おすすめの買取業者6選
マンションと戸建ての買取に強い不動産会社をピックアップした。
マンションの買取に強い不動産会社
マンションの買取に強い不動産会社として、次の3社を紹介する。
レジデンシャル不動産|中古マンションの買取・再販に特化
レジデンシャル不動産は、マンション専門の買取再販事業者として急成長を遂げ、業界をリードする存在として知られている。
地域に根ざしたきめ細かいサービスと、効率的な事業モデルにより、今後も成長が期待される不動産会社だ。
会社概要
設立 | 2012年2月2日 |
---|---|
本社所在地 | 東京都足立区・埼玉県さいたま市 |
従業員数 | 261名(2025年3月現在) |
資本金 | 3,000万円 |
大京穴吹不動産|広範囲な不動産ネットワークが強み
大京穴吹不動産は、マンション買取に特化した強みを持つ総合不動産会社だ。
大京グループの一員として、豊富な不動産情報と全国75の営業拠点を活用し、効率的かつ迅速なマンション買取を実現している。
顧客のニーズに応じて、買取だけでなく買取保証付き仲介など柔軟なサービスも提供。マンション所有者にとって迅速かつ確実な売却手段として高い評価を得ている。
会社概要
設立 | 1988年12月7日 |
---|---|
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
従業員数 | 1,286名(2024年4月1日現在) |
資本金 | 1億円(2024年4月1日現在) |
インテリックス|リノベーションによる付加価値創造に強み
インテリックスは、中古マンションの買取・再販に特化した不動産会社として、業界をリードする存在だ。
1995年の設立以来、リノベーション事業のパイオニアとして高品質な中古マンションの再生と流通に取り組んでいる。
インテリックスの強みは、年間1,000件以上のマンション買取実績と独自のリノベーションノウハウにある。
買取再販マンション販売戸数で業界トップクラスの販売実績がある。また、自社開発の「R-1」認定リノベーションにより物件の価値を大きく向上させていると好評だ。
会社概要
設立 | 1995年7月17日 |
---|---|
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
従業員数 | 連結319名、単体213名(2024年5月末現在) |
資本金 | 22億53百万円 |
戸建ての買取に強い不動産会社
続いて、戸建て住宅の買取に強い不動産会社を3社紹介する。
カチタス|地方の中古戸建て住宅買取・再販のリーディングカンパニー
カチタスの強みは、全国130以上の店舗網を活かした地域密着型サービスと累計8万戸以上の圧倒的な買取実績にある。
査定価格提示まで最短3日、現金決済まで最短3週間という迅速な対応も魅力だ。
また独自のリノベーションノウハウにより買い取った中古住宅に大規模な改修を施し、「第四の選択肢」として市場に供給できるのも強みである。
会社概要
設立 | 1978年9月1日 |
---|---|
本社所在地 | 東京都中央区 |
従業員数 | 843名(2024年4月1日現在) |
資本金 | 37億7,887万1,000円(2024年3月31日現在) |
リプライス|スピード買取と中古住宅再生で業界をリード
リプライスは、中古住宅の買取・再販に特化した不動産会社として業界で注目を集めている不動産会社だ。
リプライスの強みは、最短4週間での迅速な買取と、状態の悪い物件でも積極的に買い取る姿勢にある。
再生住宅事業に強みがあるため、雨漏りや白蟻などの瑕疵があっても境界が不明確であっても相談可能だ。
設備修繕や瑕疵修補が必要なことで不動産買取をためらっているなら、一度相談してみるとよいだろう。
会社概要
設立 | 1996年6月19日 |
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本社所在地 | 愛知県名古屋市・東京都港区 |
従業員数 | 213名(2024年4月1日時点) |
資本金 | 7,500万円 |
大和ハウスリアルエステート|スピード買取と中古住宅再生で業界をリード
大和ハウスグループは、住宅・建築の分野で幅広い事業を展開する総合不動産会社だ。
近年では既存住宅の再生と流通に注力し、「Livness(リブネス)」というブランドで住宅ストック事業を強化している。
大和ハウスグループの強みは、グループ8社の連携による総合力にある。新築からリフォーム、売買、賃貸管理まで、住宅に関するあらゆるニーズにワンストップで対応可能だ。
特に、中古住宅の買取から再販までを一貫して行う体制を構築し、迅速な対応と高品質なリノベーションで顧客満足度の向上を図っている。
会社概要
設立 | 1947年3月4日 |
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本社所在地 | 大阪市北区 |
従業員数 | 連結:48,483人(2024年3月31日)単体:16,135人(2024年3月31日) |
資本金 | 1,622億1,684万212円 |
地域別おすすめの買取業者
地域別におすすめの不動産買取業者をピックアップして紹介する。
東京エリア:株式会社スリーエイト
株式会社スリーエイトは、東京都足立区を中心に不動産の売買・仲介・買取再販・リフォーム事業を展開する地域密着型の不動産会社だ。
「おうちの先のお付き合い」をモットーに、顧客との長期的な関係構築を重視したサービスを提供している。
会社概要
設立 | ー |
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本社所在地 | 東京都足立区 |
従業員数 | ー |
資本金 | ー |
東京エリア:住友林業ホームサービス株式会社東京支店
住友林業ホームサービス株式会社東京支店は、不動産の売買仲介を中心に不動産に関するトータルサービスを提供する会社だ。
住友林業グループの広範な不動産ネットワークと、地域に密着したきめ細かなサービス提供に定評がある。
特に中古マンションや戸建住宅の売買仲介に強みを持ち、買取や買取保証付き仲介など、多様な売却方法を提案している。
会社概要
設立 | ー |
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本社所在地 | 東京都中央区 |
従業員数 | ー |
資本金 | ー |
東海地方:株式会社名古屋不動産センター
株式会社名古屋不動産センターは、愛知県名古屋市を中心に不動産買取事業を展開する地域密着型の不動産会社だ。
設立以来、「売れない不動産はない」という理念のもと、何かしらの価値を見出して不動産の買取・売却に邁進している。
会社概要
設立 | 平成21年10月 |
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本社所在地 | 愛知県名古屋市 |
従業員数 | ー |
資本金 | ー |
大阪府:フジ住宅
フジ住宅株式会社は大阪府岸和田市に本社を置く総合不動産会社だ。
1973年の創業以来、主に関西圏で分譲住宅、中古住宅の買取再販、土地有効活用、賃貸管理など、幅広い不動産サービスを提供している。
買取査定価格をそのまま買取価格とする透明性の高い取引や仲介手数料不要の直接買取など、顧客視点に立ったサービスで、好評を博している。
会社概要
設立 | 1973年1月22日 |
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本社所在地 | 大阪府岸和田市 |
従業員数 | 910名(連結1,247名)*パート社員含む |
資本金 | 48億7,206万円 |
\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取は一括査定サイトから相見積もりを取ろう

不動産買取では、複数の買取業者に査定依頼をすることが重要だ。まずは一括査定サイトを活用して相見積もりを取るのがおすすめである。
ここでは、おすすめの一括査定サイトを3つご紹介しよう。
おすすめの一括査定サイト①リビンマッチ

リビンマッチは、国内最大級の不動産一括査定サイトとして多様なニーズに対応している。
2,100社以上の加盟不動産会社と提携し、売却・買取・賃貸・リースバックなど幅広いサービスを提供。マンションや戸建てはもちろん、投資用物件や商業施設にも対応可能だ。
業界No.1の認知度と信頼性を誇り、プライバシーマークを取得するなど、セキュリティ対策も万全。約20年の運営実績を持つ東証上場企業が運営する安心の老舗サイトである。
また、地方の有力な不動産会社とも提携しており、地域特有の事情に精通した専門家のアドバイスを受けられる。
多様な選択肢の中から最適な買取業者を見つけ、効率的かつ有利な条件での不動産売却を実現したい方におすすめだ。
\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
おすすめの一括査定サイト②HOME4U

HOME4Uは、NTTデータグループが運営する国内最大級の不動産情報サイトだ。不動産の売却や購入、資産活用をサポートしている。
不動産の売却から、買取・賃貸経営など、さまざまなニーズに対応。全国の優良不動産会社と提携し、厳選された業者のみが査定を担当する。安心のセキュリティ対策と豊富な実績で信頼性も抜群だ。
お役立ち情報満載のコラムをはじめ、売却を有利に進めるサポート機能も充実。初心者でも簡単に利用でき、最適な不動産会社を効率よく比較できる。
不動産の売却や活用を考えているなら、まずはHOME4Uで無料査定を試そう。
おすすめの一括査定サイト③イエウール

イエウールは、国内最大級の不動産買取一括査定サイトだ。
東京商工リサーチ社による不動産一括査定サイトランキング調査(2023年4月)において、「利用者数」「提携会社数」「エリアカバー率」の3部門で1位を獲得している。
全国2,600社以上の優良不動産会社と提携し、マンション・戸建て・土地・投資用物件まで幅広く対応。最大6社に一括査定を依頼でき、買取価格を簡単に比較できる。
完全無料で利用でき、オンラインで簡単に申し込み可能だ。また全国47都道府県のどこからでも利用可能。
平日土日祝日を問わず24時間いつでも、手元のスマートフォンやパソコンから複数の不動産会社への査定依頼ができる。
所要時間はわずか60秒程度で、忙しい日の隙間時間で簡単に査定依頼が完了する。
不動産を素早く、確実に売却したいなら、イエウールの無料査定を試してみてはいかがだろうか。
不動産買取には一括査定サイトが便利!スピーディーに売却しよう

不動産買取は、不動産会社が直接物件を購入する方法だ。迅速な売却と手続きの簡素化が主なメリットだが、買取価格が市場価格より低くなるデメリットがある。
しかし急な資金需要や相続対策など、早期売却が必要なシーンで特に有効だ。
買取価格は会社によって大きく異なるため、複数の業者から査定を取ることが重要だ。手間がかかる査定依頼だが、一括査定サイトを活用すれば効率的に相見積もりを取得できる。
適切な買取価格を見極め、最適な条件で売却するためにぜひ一括査定サイトを利用しよう。
\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より
不動産買取に関するよくある質問

\5年連続不動産査定サイトNO.1/
※2024年9月20日-24日 「サイト評価に関する調査」より